カリアリ(ヌラグス・ディ・カリアリ)の気候・風土
ヌラグス・ディ・カリアリ(Nuragus di Cagliari)は、イタリア・サルデーニャ州にあるD.O.C指定のワイン生産地だ。サルデーニャ島南部のカリアリ周辺、サンピダーノ平野にぶどう畑が広がっている。
カリアリではこのほかにも、マルヴァジーア・ディ・カリアリ、モニカ・ディ・カリアリなどがD.O.Cに指定されている。
土壌は粘土質で、カルシウム・カリウムなどの栄養分を豊富に含む。標高150~200mぐらいの高さにぶどう畑があり、サルデーニャの土着品種でこの地のワインの主な原料となるヌラグス種や、マルヴァジーア種、モニカ種などが栽培されている。
気候は地中海性気候で年中通して気温が高く、夏季は乾燥している。年間平均降雨量は500mm程度。
カリアリ(ヌラグス・ディ・カリアリ)のワインの特徴
ヌラグス種からは、辛口の白ワインがつくられる。透明がかった麦わら色に、ナッツやハーブ、桃、柑橘系のフルーツを思わせるアロマが特徴。さわやかな口当たりに、植物の香り高い果実味と酸味のバランスの取れた味わい深いワインだ。サルデーニャ特産の魚料理やシーフードなどにもよく合う。
一押しのワイナリー/当たり年
カリアリ(Cagliari)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、パーラ(Pala)、カンティーナ・トレクセンタ(Cantina Trexenta)、カンティーナ・ディ・ドリアノーヴァ(Cantina di Dolianova)などが挙げられる。
イタリア南部のワインは2008年、2007年、2006年、2005年、2001年、1999年、1997年の出来が良いと評価される。1000円台から2000円までの、手に取りやすい価格・値段にて販売されている。
エピソード
ヴェルメンティーノ種などサルデーニャ土着品種のぶどうの多くは、中世にスペインから持ち込まれたものがサルデーニャで独自の進化を遂げたものだ。例えばカンナノウ種は、フランスのサンジョヴェーゼ種やイタリアのトカイ種と同一品種のものが持ち込まれ、長い期間を経て分岐していったとされている。
しかし、それらの土着品種の中でもヌラグス種の起源は特に古く、紀元前のフェニキア人の時代にまで遡るといわれている。
ちなみに、フェニキア語で「火」を意味する単語「Nur」がその名前のもととなっている。
カリアリ(ヌラグス・ディ・カリアリ)の代表的なワイン
ヌラグス・ディ・カリアリ イ・フィオーリ / パーラ
ヌラグス・ディ・カリアリ / パーラ
ヌラグス・ディ・カリアリ / セレガス