コッリ・デッレトルリア・チェントラーレの気候・風土
コッリ・デッレトルリア・チェントラーレは、イタリア・トスカーナ州のワイン生産地だ。ピサをはじめとしたトスカーナ州の広域にまたがっており、D.O.C.G指定を受けているキャンティ以外の種類のワインがD.O.Cに指定されている。土壌は砂質・石灰質で、主に標高300m程度の丘陵地帯にぶどう畑が広がっている。
赤ワインの主な原料となるサンジョベーゼ種の栽培が行われているところが多い。そのほかにはトレッビアーノ種や、マルヴァジア種などの白ぶどうも栽培されている。気候は年中通して温暖な地域が多い。
コッリ・デッレトルリア・チェントラーレのワインの特徴
コッリ・デッレトルリア・チェントラーレでは赤、白、ロゼなど様々な種類のワインがつくられている。赤ワイン・ロゼワインに含まれるサンジョベーゼ種の割合は、50%以上と定められている。
また、ここで生産されるワインには、「聖なるワイン」という意味のヴィン・サントがある。ヴィン・サントとしても独自にD.O.Cを名乗っており、キャンティとキャンティ・クラシコの2つがある。
エピソード
デッレトルリア(dell’Etruria)のスペルにもあるように、コッリ・デッレトルリア・チェントラーレはかつてイタリア半島の先住民だったエトルリア人の居住していた地域だ。このためたいへん古くからの歴史があり、遺跡等も数多く残されている。
エトルリア人とぶどう、ワインとの関係も非常に深い。紀元前9世紀ごろアラビア半島からイタリアにぶどうをもたらし、ワインづくりの基礎となる環境を整えたのはエトルリア人だといわれている。
トスカーナ州広域にまたがっているにも関わらず、他のD.O.Cと比べてそれほど知名度が高くない。そのため、コッリ・デッレトルリア・チェントラーレを名乗る生産家はあまり多くないのが現状だ。
コッリ・デッレトルリア・チェントラーレワインの代表的なワイン
コッリ・デッレトルリア・チェントラーレ・ヴィンニャ・アルタ / バディア・ア・モッローナ