コッリ・デル・トラジメーノ&トラジメーノの気候・風土
イタリア中部・ウンブリア州にあるトラジメーノ湖周辺の広い地域が、DOC「コッリ・デル・トラジメーノ&トラジメーノ」として認められているワインの産地だ。
トラジメーノ湖は陥没によって形成された湖で、イタリアに存在する湖の中で4番目に広大な面積を持つ。
その周辺の気候は地中海性気候であるため、ぶどうはもちろん、オリーブ等の栽培に最適で、多くの作物が作られている。
DOCワインであるコッリ・デル・トラジメーノ&トラジメーノに代表されるような質の高いワインが生み出される地域としても有名。この地でつくられるワインには赤ワインと白ワインの2種類があり、どちらも早飲みタイプとなっている。
ワイン生産量は160万本ほどで、ドゥーカ・デッラ・コルニャ、ファニーニ、カステッロ・ディ・マジョーネなどが主な生産者として知られている。
コッリ・デル・トラジメーノ&トラジメーノのワインの特徴
コッリ・デル・トラジメーノ&トラジメーノのワインは、生産地域が広大であることから、つくり手によって品質に大きく差が出る。
赤ワインではサンジョヴェーゼ種をメインに用いるもの、ガメイ種主体につくられるもの、国際品種を混醸造するものと多様なワインが製造されている。赤ワインの中でも、製造過程で2年以上熟成させたものは「リセルヴァ」と称される。
色味は深い紫を帯びたルビーをイメージさせ、ベリー系の香りでフルーティーさが感じられる。辛口タイプでしっかりとした味わいがある反面、口に含むとまろやかさが広がり、甘いタンニンと少しの酸味がある。味付けの濃いソースを用いた肉料理との相性が良い。
一方、白ワインはトレッピアーノ・トスカーノ種を主体につくられており、中辛から辛口タイプの味わいだ。
エピソード
トラジメーノ湖周辺の緩やかな丘の中にあるワイン畑「ピエーヴェ・デル・ヴェスコヴォ」の上に、14世紀に築かれた城が建っている。この城は、教皇レオ13世の別荘として用いられていたもので、国の記念建造物として認められている。
コッリ・デル・トラジメーノ&トラジメーノの代表的なワイン
ピオヴァーノ・コッリ・デル・トラジメーノ