アコンカグア・バレーの気候・風土
アコンカグア・バレーは、チリ・アコンカグア地方に位置するDO。アコンカグア川の流域に広がる地域を指す。
谷の東側はアンデスの斜面に面し、西側は太平洋までつながる。また、標高1000mから50mまでアップダウンがある。
アコンカグア・バレーの気候は、年間240~300日は晴天に恵まれ、雨どころか曇りの日もまれだ。十分な日照時間と気温の寒暖差もあり、ぶどう栽培に理想的な条件がそろっている。
また、半砂漠地帯であり、他の地域と同じように点滴灌漑が多く使われている。
アコンカグア・バレーのワインの特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンの作付面積が最も多い。その他、メルロー、カルメネール、シラー、シャルドネなどが栽培されている。中でも、果実味が豊かで深いコクのあるカベルネ・ソーヴィニヨンやシラーの赤ワインが多く作られる。
また、沿岸部においては涼風のおかげで、質の良い白ぶどうが収穫できる。
代表的な生産者
アコンカグア・バレーの畑は、ヴィーニャ・エラスリスがほとんどを所有する。この名門ワイナリーは、「テロワールを尊重し、自社畑のぶどうから、洗練されたエレガントなワインを生む」ということを目標に、1870年からワインを作り続けてきた。
「安旨ワイン」の代名詞のようになっているチリのワイン市場において、いち早くグランメゾンに認められる品質のワインを作り出し、リードしてきたのがヴィーニャ・エラスリスだ。他に、アルボレーダ、ヴィーニャ・サン・エステバン、モンテス・アルファなどが生産者として挙げられる。
エピソード
チリワインのイメージを一新したアコンカグア産ワインがある。ナパ・バレーのロバート・モンダヴィとエラスリスの5代目であるエドワルド・チャドウィックが組み、生産したワイン「セーニャ」だ。品質面でチリ最高峰、世界でも最高級といえるワインをつくり出した。
特筆すべきはその値段だ。極めて品質の高いグランメゾンでも使えるワインにもかかわらず、概ね6000~1万円ほどという驚異的な値段・価格を付けてあえて販売し、今後もその価格を維持し続けていくと明言している。
アコンカグア・バレーの代表的なワイン
エラスリス・カベルネ・ソーヴィニョン・マックス・レセルバ
エラスリス・カイ
エラスリス・シラーズ・マックス・レセルバ
ビーニャ・セナ・セナ
エラスリス・ドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーヴ
エラスリス・シラーズ・ラ・クンブレ