マイポ・バレー

マイポ・バレーワインの特徴とは

   

マイポ・バレーの気候・風土

マイポ・バレーはチリのほぼ中央、セントラル・ヴァレー地方の北端に位置する。アンデスと海岸山脈の間、内陸部に広がるマイポ・バレーは、チリワイン発祥の地と言える。

首都サンディアゴから近く、19世紀にヨーロッパからの醸造家たちがボルドーから苗木を直輸入したため、ボルドー系の黒ぶどう品種が多い。

マイポ・バレーはアルト・マイポ、セントラル・マイポ、マイポ・バホの3地域に分けられる。温暖な気候でありながら年間の降雨量は少ないため、灌漑の設備の発展がマイポ・ヴァレーのワイン生産量を安定させた。

Viedos

マイポ・バレーのワインの特徴

前述のように、マイポ・ヴァレーではボルドー系のカベルネ・ソーヴィニヨンメルローソーヴィニヨン・ブランカルメネールなどの栽培が多く、それに比べるとシャルドネの栽培量はごくわずかだ。

樽でしっかりと熟成させた赤ワインが多く、中にはチリで最も賞賛を浴びているワインがいくつもある。

特に、アルト・マイポ地区は山脈からの冷涼な風の影響を受け、タンニンのしっかりとした骨格のあるぶどうが収穫できる。

また、マイポ・ヴァレー内には、アルウエ、ブイン、イスラ・デ・マイポ、マリア・ピント、メリピージャ、ピルケ、プエンテ・アルト、サンティアゴ、タラガンテという小さなDO指定もある。

2x 1994 Caliterra Cabernet Sauvignon, Maipo Valley

代表的な生産者

マイポ・ヴァレーはセントラル・ヴァレー地区の中では最も小さな地域だが、有名なワイナリーが多い、まさにチリワインの中心地だ。

この地区の生産者として、コンチャ・イ・トロサンタ・リタ、サンタ・カロリーナ、カルメン、エラスリス、ヴィーニャ・ケブラーダ、サンタ・エマ、ヴィーニャ・サン・ペドロ、サンタ・アリシア、ガレージ・ワイン・カンパニー、ヴィーニャ・アルマヴィーヴァ、カルドナル、エル・プリンシパル、タラパサなどが挙げられる。

ワインはリーズナブルな価格のものから、1万円を超える値段のものまでさまざまだ。

Vino Tinto

エピソード

マイポ・ヴァレーの老舗ワイナリーであるヴィーニャ・サンタ・エマは、1917年イタリアのピエモンテ州からチリに移住してきたペドロ・パヴォーネによって開かれた。高品質なワインが作れると確信した彼は、1931年に土地を購入、ぶどう栽培を始める。

最初は地元の醸造所にぶどうを売っていたが、その品質が好評を呼び、彼は自分でワインをつくることに。そして数十年後、パヴォーネ家のワインは国際的なワイン雑誌複数に取り上げられ、世界中で売られることとなった。

Via Cousio Macul

マイポ・バレーの代表的なワイン

・エラスリス・ビネード・シャドウィック
・マルケス・デ・カサ・コンチャ・カベルネ・ソーヴィニヨン/コンチャ・イ・トロ
・グラン・レゼルヴァ・カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメン
・シークレット・リザーブ・レッド・ブレンド/サンタ・リタ
・カサ・レアル・カベルネ・ソーヴィニヨン/サンタ・リタ
・エスクード・ロホ/バロン・フィリップ・ロートシルト
・レゼルヴァ・メルロ/サンタ・エマ

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