アリーベス

アリーベスワインの特徴とは

   

アリーベスの気候・風土

アリーベスは、スペイン北西部、カスティーリャ・レオン州にあるワイン生産地だ。サモーラ県とサマランカ県の西部に位置する。ポルトガルとの国境・ドゥエロ川に沿って、南北に展開する。付近には支流トルメス川が流れる。

DO認定は2008年6月。カスティーリャ・レオン州ではここ以外にも、アルランサなど3つのDOが新しく誕生している。

土壌はスレート(粘版岩)、場所によっては小石に覆われた砂質。ぶどう畑は500~700m前後の傾斜地に展開しており、低木により栽培される。

気候は大陸性気候で夏季と冬季の気温差が激しい。しかし大西洋に近いため、内陸部よりはいくぶん穏やか。

栽培されるぶどうは黒ぶどうでは固有品種のフアン・ガルシアやブルニャルのほか、テンプラニーリョ、ルフェテ。その他、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどのボルドー品種も栽培される。白ぶどうではマルヴァジア、ヴェルデホ、アルビーリョなど。

なお、ブルニャルはポルトガル品種、アルフロチェイロ・プレトのシノニム(別名)。

アリーベスのワインの特徴

赤ワインがメイン。フアン・ガルシア単一品種によるもの、もしくはボルドースタイルの混醸によるワインが多い。

フアン・ガルシアによるワインは、チェリーなどを思わせるフルーティでフレッシュな味わいとなり、早飲みタイプに適している。テンプラニーリョによるワインは総じて重厚な味わいとなるが、これとは対照的。

白ワインはマルヴァジアを60%以上含むよう定められている。混醸にはヴェルデホやアルビーリョが用いられる。

この地域の有力なボデガス(ワイナリー)に、リベラ・デ・ペラサスが挙げられる。
ここでつくられるブルニャル単一品種によるワインは、高い評価を受けている。

エピソード

国境を流れるドゥエロ川(Duero)は、ポルトガルに入るとドウロ川(Douro)と名前を変え、大西洋に注ぐ。

国境付近には、川を挟んで急斜面の渓谷が広がる。この地域はアリベス・デル・ドゥエロ国立公園となる。対岸のポルトガル側(トラズ・オス・モンテス地方)でも、丘陵に沿ってぶどう畑がつくられている。

ドゥエロ川の上流にはDOリベラ・デル・ドゥエロがあり、テンプラニーリョの古樹によるワインづくりで世界的に有名だ。このほかにも、ドゥエロ川沿いにはワインの産地が数多く存在している。

アリーベスの代表的なワイン

ブルニャル / リベラ・デ・ペラサス
アバデンゴ・クリアンサ / リベラ・デ・ペラサス
アバデンゴ・リゼルヴァ / リベラ・デ・ペラサス

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