アリカンテ

アリカンテワインの特徴とは

   

アリカンテの気候・風土

アリカンテは、スペイン東部にあるバレンシア州最南端のワイン産地。DO(原産地呼称ワイン)に認定されている。

地中海沿岸の「ラ・マリーナ」と、内陸部の「アリカンテ」と呼ばれる2つのサブゾーンに分かれる。

ラ・マリーナはアリカンテ県東部のデニアとカルプの間。アリカンテはビナロポ川に沿うようにビリェナとピノソの間に広がるエリアで、ムルシア県と接している。

土壌は主に石灰質で、標高平均は600m。地中海沿岸に近いエリアでは地中海性気候の影響を受けるが、内陸部になるにつれて大陸性気候の影響が強くなる。夏と冬の温度差があり降水量は少ない。これは、主要品種であるモナストレル種の栽培に適した環境だ。

アリカンテのワインの特徴

アリカンテでは、主にモナストレル種を中心とした赤ワインと、モスカテル・デ・アレハンドリア種を中心とした白ワインがつくられている。

モナストレル種を使用してつくられる赤ワインには、ソレラ・システムの樽で最低8年間熟成した「フォンディリョン」と呼ばれる甘口ワインがある。これはこの地のみでつくられる独自のワインだ。

モスカテル・デ・アレハンドリア種を使用した白ワインは香り高くフルーティーで、辛口から甘口までつくられている。

エピソード

アリカンテは、古代ローマ時代までさかのぼる古いワイン産地で、16~17世紀にはヨーロッパ各地にワインを輸出していたとされる。1957年にDOに制定されてからは、他産業が発展していったことにより、バルクワイン(瓶詰めされず原料として樽で輸入されるワイン)の生産地となるが、1990年代には技術投資が行われ醸造設備を一新し、新しいスタイルの高品質なワインが生産されるようになった。

アリカンテの代表的なワイン

・ボデガス・グーティエーレス・デ・ラ・ベガ・カスタ・ディーバ・モスカテル
・カスティーリョ・デ・アリカンテ グラン・セレクション/ボデガス・ボコパ
・コンデ デ アリカンテ カベルネ ボコパ/ボデガス・ボコパ
・コンデ・デ・アリカンテ カベルネ・バリッカ/ボデガス・ボコパ
・マリーナ・エスプマンテ/ボデガス・ボコーパ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で