ケルナー

ケルナーとは――味の特徴、おすすめワイン、主な産地をチェック

   

ケルナーの意味/品種

ケルナー(Kerner)とは、ドイツ原産の白ワイン用ブドウ品種。主にドイツで栽培されている香り高い品種である。黒ブドウのトロリンガーと白ブドウのリースリングの交配によって生まれた。

1929年にアウグスト・ヘロルド博士によってドイツのヴュルテンベルク地方の品種交配研究所で開発された、黒ブドウのトロリンガーと白ブドウのリースリングの交配種である。開発後、一般的に栽培が開始されたのは1969年である。ケルナーの名はヴュルテンベルク出身でワインが登場する詩歌を作成した19世紀の詩人の名前からとっている。

Rhineland-Palatinate

ケルナーの特徴

この品種は現在ドイツで8番目に多く栽培されている品種である。1990年頃にドイツでの栽培量は最高潮に達したが、1990年代半ば以降は、ミュラー・トゥルガウなどの新品種の台頭によって栽培が一時期減少した。その後栽培は再興し、1995年にはリースリングとミュラー・トゥルガウに次いで第3位の収穫量を誇った。果実はやや小さく固めの遅熟で、冬の寒さに強く、マイナス10度までに耐えるとされる。リースリングと比較すると栽培環境が多少悪くてもよく成長し、生産量が多く、10月初旬に収穫期を迎える。

KERNER ABBAZIA DI NOVACELLA 2009

ケルナーの味わい/香り

この品種から造られるワインは、色調は澄んだ藁色で、金色を帯びることもある。マスカットの香りが主となり、フレッシュな香りの中にはリンゴやグレープフルーツ、マンゴーのほのかな香りが加わることもある。味わいはリースリングに比べよりフレッシュでフルーティ、酸味は穏やかで、よりボディのあるワインとなる。

ケルナーの主な産地

ドイツ国内で多く栽培されている地方は、プファルツ、ラインヘッセン、モーゼル、ヴュルテンベルクなどである。ドイツ以外ではオーストリア、スイス、イタリアの南チロル地方などでも栽培されている。南チロルには1970年代初頭に持ち込まれ、1993年に原産地呼称のDOCに認定された。日本でも寒冷地で栽培される。

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