コート・ド・ボーヌ, ワイナリー

マトロ

   

特徴・ポイント

マトロ(Matrot)は、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌにある家族経営のドメーヌだ。プルミエ・クリュ(1級畑)7つを有しており、フランス3大白ワインにも数えられる「ムルソー」の名手として知られる。

ワインづくりのこだわり

熟成期間は11~12カ月。ワイン本来のアロマが失われてしまうとの考えから、熟成には新樽をほとんど用いず、1~5年経過したオーク樽を用いる。
ぶどうへの補糖も行わず、ぶどうが本来備えている自然な味わいを損なわないように心掛けている。

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代表的なワイン

ムルソー プルミエ・クリュ シャルム

樹齢平均37年のシャルドネからつくられる。18~20℃で、8~10週間にわたって発酵させる。
白い花やライムを思わせるすっきりとしたアロマ、豊かでふくよかな果実味を備える。鶏肉や白身魚などと非常にマッチする。
澱の攪拌について、ヴィンテージごとに判断した上で適宜行われるのも特徴と言える。

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ムルソー プルミエ・クリュ ブラニー

標高300~350mの寒暖差の大きな畑で栽培されたシャルドネが用いられる。粘土石灰質の土壌とあいまって、ミネラル豊富なワインとなる。
ハチミツを思わせるアロマに、リッチでフルーティ、パワフルな味わいだ。瓶詰め後にセラーで3~5年寝かせることで、一層味わい深いワインとなる。

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ムルソー プルミエ・クリュ ペリエール

フランス語で「石切り場」を意味する名前のとおり、畑は粘土石灰質土壌に加えて石が多く、ワインの味わい・アロマにミネラルをもたらす。ライムやオレンジを思わせるフレッシュな口当たりと力強さが特徴。

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ワイナリーの歴史

ドメーヌは1914年、ジョセフ・マトロ氏とその妻マーガレット氏によって設立された。ジョセフ氏は同年、アヴィニョンから妻の実家があるムルソーに引越し、マーガレット家所有の畑にてワインづくりを始めたことがドメーヌの第一歩となった。
現在のオーナーは3代目のティエリー・マトロ氏。1955年に生まれたティエリー氏は醸造学を学んだ後、1983年よりドメーヌに参加した。

現在はティエリー氏とその妻パスカル氏、娘のアデル氏とエルザ氏の4人でワインをつくっている。アデル氏はモンペリエでのBTS取得後にディジョンの大学でワインについて学び、2008年よりドメーヌに参加。また、エルザ氏も同じくグルノーブルで学んだ後、2010年より参加している。

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白ワインの他に、ピノ・ノワールによる赤も評判が高い。2011年にはマランジュの畑を購入しており、ファーストヴィンテージとして翌2012年に出荷を果たしている。
2015年にはティエリー氏が来日を果たした。来日の際はブルゴーニュのドメーヌとして有名なトロ・ボーの女性オーナー、ナタリー・トロ女史らも同席した。

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