特徴・ポイント
クラギー・レンジ(Craggy Range)は、「マスター・オブ・ワイン」を持つスティーブ・スミス氏が醸造責任者を務めるニュージーランドのワイナリー。2014年に米『ワイン・エンスージアスト誌』で「New World Winery of the Year」に輝いた。
ワインづくりのこだわり
クラギー・レンジの最大の特徴は、単一畑へのこだわりである。伝統的な栽培方法と科学的なアプローチにより、ぶどう品種によって選定した土地の畑で単一品種を栽培し、畑の名前をワイン名に冠している。
代表的なワイン
ソーヴィニヨン・ブラン・テ・ムナ・ロード
ニュージーランド北島マーティンボロー地区にあるテ・ムナ・ロード・ヴィンヤードのソーヴィニヨン・ブランのみを使用した辛口の白ワイン。フレンチオーク樽で熟成されており、リンゴや焼きパイナップルなどの果実味とコクのある味わいが特徴のエレガントなワインだ。
ル・ソル・ギムブレット・グレーヴェルズ
同じく北島のホークス・ベイ地区にあるギムブレット・グレーヴェルズのシラーを100%使用したフルボディの赤。バラやブラックベリーなどのアロマに黒胡椒やタールのニュアンス、ベリー系の果実味とリコリスのような甘みが特徴。上質で細やかな独特のタンニンが長い余韻を残す。
シャルドネ・キッドナッパーズ
フランス・シャブリ地区の伝統的なワイン製法によってつくられたシャルドネ。はちみつや柑橘類のアロマが感じられ、シトラスやメロンのような風味が広がる辛口の白ワインだ。
ワイナリーの歴史
最高のワインづくりのために世界中で最適なワイナリー探しをしていたアメリカ人実業家のテリー・ピーボディ氏が1997年、ニュージーランドでぶどう栽培家でありワインマスターのスティーブ・スミス氏と出会い、クラギー・レンジを創業した。
彼らはニュージーランドの北島東岸に位置するワイン産地・ホークス・ベイを新たなワイナリーの拠点として選択。かつてナガルーロロ川の川底であった土地ギムレット ・グレーヴェルズでのワインづくりを開始した。
同じく北島のマーティンボローにもテ・ムナ・ロード・ヴィンヤードをつくり、クラギー・レンジは単一畑や醸造、サステナビリティにこだわりながら、独自の高品質ワインを製造している。