INDEX
特徴・ポイント
ザ・マデイラ・ワイン・カンパニー(The Madeira Wine Company)は、ポルトガルのマデイラ島でつくられるマデイラワインの半数以上を取り扱っているワイナリー。「ブランディーズ」「コサート・ゴードン」「リーコックス」など、マデイラワインのブランドを多数所有するリーディング・カンパニーだ。
ワインづくりのこだわり
ザ・マデイラ・ワイン・カンパニーが所有するブランドの一つ「ブランディーズ」では、厳しい基準でぶどうを選別。熟成は太陽の熱でワインを温める伝統的なカンテイロ・システムによって行い、5・10・15・20年という区切りでボトリングする。
代表的なワイン
ウェルシュ・ブラザーズ マデイラ ファイネスト リッチ
1794年から生産され、帝政ロシア時代の貴族やスウェーデン国王の御用達ワインとして国外から品質を認められていた。ドライフルーツやキャラメルなどの香り、樽由来のオークやチョコレートなどのアロマが特徴。甘くなめらかな口当たりのデザートワインだ。
ブランディーズ マデイラ アルヴァダ
マルムジーとブアルをブレンドした赤。オーク樽やスパイスのニュアンスとドライフルーツの香りを感じられる。豊かな果実の甘みと酸味のバランスに優れたふくよかなワインだ。
ブランディーズ マデイラ レインウォーター
ティンタ・ネグラ100%のフォーティファイド・ワイン。ナッツのアロマを感じる軽快な口当たりで、洗練された華やかな香りが魅力的だ。食前酒として、またはデザートとも合う。
ワイナリーの歴史
ザ・マデイラ・ワイン・カンパニーは、1913年にWelsh & CunhaとHenriques & Camaraがマデイラワイン協会を設立したことから始まった。1925年には「ブランディーズ」「リーコックス」などが、1953年には「コサート・ゴードン」が協会に加わり、1981年にマデイラワイン協会は「ザ・マデイラ・ワイン・カンパニー」と名称を変更した。
ブランディーズは1811年に設立され2008年よりインターナショナル・ワイン・チャレンジで「フォーティファイドワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」を3年連続受賞。他、1745年創業のコサート・ゴードン、1760年創業の続くリーコックスなど所属ブランドは長い歴史と実績を誇っている。
1980年代、カンパニーを主導していたブレンディーはマデイラワインを世界に流通させようと、世界規模の流通ネットワークを持つ「シミントン」と手を結んだ。ザ・マデイラ・ワイン・カンパニーに属するマデイラワインブランドは、それぞれの伝統を守りながらワイン生産を続けている。