特徴・ポイント
アルゼンチンの銘醸地メンドーサに位置するトラピチェ(Trapiche)は、アルゼンチンを代表する名門ワイナリーだ。世界ワイン・アンド・スピリッツ・ ジャーナリスト協会の「最も栄誉を与えられたアルゼンチンワイナリー」に複数回選ばれるなど、多数の受賞歴を誇る。
ワインづくりのこだわり
創業当初からヨーロッパの先進技術を取り入れることで、アルゼンチンワインの発展に寄与してきた。2002年より「ワイン・レジェンド」の称号を持つワインメーカー、ダニエル・ピ氏をチーフワインメーカーに迎えたトラピチェでは、現在も他国のワインメーカーと積極的に交流することで知識と経験を共有し、ワインづくりに生かしている。
代表的なワイン
トラピチェ オークカスク カベルネ・ソーヴィニヨン
ぶどうの果実味とオーク独特のアロマにスポットを当てたシリーズ「オークカスク」。フレンチオーク・アメリカンオーク樽でそれぞれ熟成されている。チェリーやプラムなどの香りに樽由来の黒い果実やチョコレートのような味わい、やわらかな香りが魅力。オークカスクにはシャルドネやマルベックなどのアイテムもある。
トラピチェ マノス
スペイン語で「手」を意味する「マノス」は、マルベックを100%使用し、ぶどう栽培から醸造まで手作業にこだわったトラピチェの最高級ワイン。プラムやチェリーなどの赤い果実やリコリスの豊かな香り、カシスやいちじくのような果実の甘さと長い余韻が特徴的だ。
トラピチェ メダージャ
メダージャは、トラピチェ100周年を記念してつくられたプレミアム赤ワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンを100%使い、オーク樽由来のたばこやスパイス香と共に長く続く甘さを伴った余韻が複雑さを与える、しっかりとしたストラクチャーを備えている。
ワイナリーの歴史
トラピチェの歴史は1883年、メンドーサにあるゴドイ・クルス地区の「エル・トラピチェ」という小さなぶどう畑からスタートした。この畑で、トラピチェで最初の良質なぶどうが栽培された。
トラピチェはアルゼンチンで最もすぐれたワインをつくることを目標に、ぶどう栽培から醸造技術に至るまでヨーロッパからの技術を早くから取り入れた。これが、アルゼンチンでそれまで300年以上続いていたワインづくりの歴史を変えたといわれている。
1889年、トラピチェはアルゼンチンで初めて国際的な賞を受賞し、1920年には「フォン・ド・カーブ」と「ブロケル」が世界で高い評価を得ている。
現在も生産されるワインはもちろん、ワイナリーとしても世界中で高い評価を受けているトラピチェは、名実共にアルゼンチンのトップワイナリーである。