特徴・ポイント
アンリ・フェッシ(Henry Fessy)は1888年、ボージョレ地区のブルイィ村に創業した。「クリュ・デュ・ボージョレ」と呼ばれる10の上位格付けのうち、9つに畑を所有している古参のワイナリーだ。ぶどう樹も50~75年という古木で構成され、伝統的な醸造法で高品質なワインを造り出しており、高い評価を得ている。
ワインづくりのこだわり
アンリ・フェッシのワイン造りは、「醸造よりもむしろ、ぶどうによってもたらされる」というこだわりを持っている。果実味の豊かさが最大の魅力であるガメイ種を手摘みし醸造している。できるだけシンプルに醸造・熟成を行い、ボージョレ地区のほぼすべてのクリュを所有している強みを生かし、それぞれのテロワールを余すことなく表現し、幅広いレンジのワイン造りを目指している。
代表的なワイン
アンリ・フェッシ ブルイィ
野いちごなどの赤い果実の香り、プラムやピーチような甘いアロマが広がる。飲み口はタンニンが柔らかくしなやか、果実味が爽やかで心地よい余韻が楽しめる赤ワインだ。「インターナショナルワインチャレンジ」で金賞を獲得するなど評価も高い。
アンリ・フェッシ ムーラン ナ ヴァン
「ムーラン ナ ヴァン」は1900年代前半に認められた古いアペラシオンだ。赤い果実の凝縮した複雑なアロマやブラックベリーの果実味が感じられるミディアムボディの赤ワインだ。2010年ヴィンテージがワイン専門誌『ワインスペクテイター』誌で88ポイントの高評価を得た。
ワイナリーの歴史
アンリ・フェッシは1888年、ジャン・ペリシエールが娘婿のアンリ・フェッシ
とともに最高品質のボージョレワインを造ることを目的に、ボージョレ地区ブルイィのぶどう畑を購入したのが始まりだ。
アンリ・フェッシは10あるクリュ・デュ・ボージョレの畑のうち9つを所有し、「クリュ・デュ・ボージョレのスペシャリスト」として知られる。
2008年にルイ・ラトゥール社の傘下となっり、2009年には伝統的な醸造方法と門外不出だった醸造技術を先代のアンリ・フェッシ氏から直伝されたローラン・シュヴァリエ氏が責任者となった。それによりさらなる発展を遂げている。
半分以上が樹齢50~75年の古樹という70haほどの自社畑を所有し、手摘みによる収穫と伝統的な醸造法にこだわり、品質の高いボージョレワインを世界に送り出している。