ブール・ブライエその他

コート・ド・ブールワインの特徴とは

   

ボルドー地方のワイン産地で、ジロンド川の河口右岸のブールジェ・ブライ地域に広がる地区。1936年に赤ワインが、1945年に白ワインAOC指定を受けた。

They're everywhere!

このAOCはブールジェ・ブライ地域の南部に位置し、ドルドーニュ川がジロンド川に合流する地点のブール村を中心に広がる。ブール村は歴史的に、ワイン、錫、石材の交流と漁業で栄えた港町である。歴史的にブールジェ・ブライ地域のブドウ栽培はメドック地区よりも遥かに古いといわれ、ボルドーワインの発祥の地ともされる。

2nd Bottle Chateau Prieure Lalande Cotes De Bourg 07

この地区のブドウ畑は、河口を流れる大量の水の影響で夏も気温が緩和されるという自然条件に恵まれている。ブライ地区と比較すると、土壌はより均一で、およそが粘土質と石灰質土壌で、やや砂利が混ざる。ミクロクリマの日当たりがよく水はけも良い、好条件がそろった土地である。ブドウ耕作面積は3,900ヘクタール程である。

Wine C?tes de Bourg

このAOCでは赤白両方のワインを産するが、白はごくわずかである。また、モワルーと呼ばれる甘口ワインも生産される。モワルーは、収穫時のブドウ糖度が辛口白ワインとリコルーの間にある分類で、潜在アルコール度数がモワルーは13.5%以上、リコルーは16%以上必要とされる。このAOCの赤ワインはメルロー種を主体とし、カベルネ・ソーヴィニヨン種、カベルネ・フラン種、コット種(マルベック)がブレンドされる。

Chateau Martinat

土壌の関係で、カベルネ・ソーヴィニヨンが主体となるものもある。濃い色調で、AOCブライの赤ワインに比べると、全体的にボディのしっかりとしたものである。香りは赤い果実や、なめし革、あるいはタバコの香りと評される。タンニンが強いため、熟成の可能性はあるものの飲み頃は3年から8年とさほど長くはない。熟成させることでより力強く、洗練された香りが現れる。白ワインはソーヴィニヨン・ブラン種、セミヨン種、ミュスカデル種から造られ、AOCコート・ド・ブライと同質だが、より香り豊かでフルーティな辛口ワインである。

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