リュサック・サン・テミリオン

リュサック・サン・テミリオンワインの特徴とは

   

ボルドー地方のワイン産地で、リブルネ地域の北部に位置する赤ワインのAOC。AOCサン・テミリオンの北方を取り囲むように位置する、サン・テミリオン衛星AOCと呼ばれる4つのAOCのひとつである。

Lussac Saint Emilion

1936年にAOCに認定された地区で、ブドウ栽培の歴史は古い。
ボルドー地方の右岸地域と呼ばれる地域に位置し、ドルドーニュ川右岸のリブルネ地域の北部に位置する。AOC名となっているリュサック村はボルドー市から45キロ、中世の風景が色濃く残るサン・テミリオン村からは9キロの距離に位置する。
ブドウ畑の耕作面積は1,400ヘクタール程あり、村の面積の60%以上がブドウ畑という、大規模な村名AOCである。ワイン醸造所は基本的に家族経営で、それぞれのブドウ畑の面積は10ヘクタール程と小規模であるが、総面積で900ヘクタールの土地が95の所有者によって経営されている。その他、550ヘクタール程はピュイスガン・リュサック・サン・テミリオン・ワイン生産者協同組合の組合員によって運営されている。

la combe rouge 2006

このAOCのテロワールはその多様性に特徴があり、高原や丘陵地帯の斜面、小さな渓谷などによってその土壌は異なる。南東地区は、斜面は粘土質と石灰岩で、AOCサン・テミリオンの土壌とよく似ている。西部地区は砂利と砂の高原に位置し、さほど広がりはない。北部地区は粘土質土壌が優勢である。東部は下層土壌が石灰岩で、良質の石灰岩が採石される。北西地区では石は少なく、砂と粘土質で構成されている。

栽培主要品種はメルロー種で、カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランもブレンドに使われる。この地区の土壌はメルローの栽培に適していて、栽培されるブドウの70%以上がメルローである。ビロードのようになめらかでフルーティなワインは、凝縮された構造と絶妙に締まったタンニンによって、熟成されるほど味わいが豊かになる。品質はAOCサン・テミリオンとほぼ同等で、比較的多く出回っているため、価格もそれほど高くない。

ch?teau bel-air 2005

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