ジュヴレィ・シャンベルタン

ジュヴレィ・シャンベルタンワインの特徴とは

   

フランス東部ブルゴーニュ地方のワイン産地で、コート・ド・ニュイ地区の中北部に位置する赤ワインAOC。ブルゴーニュの赤の中で最も有名な産地のひとつである。1936年にAOC認定を受けた。

2x 1995 Gevrey Chambertin

指定産地はジュヴレィ・シャンベルタン村とこれに隣接したブロション村で、ピノ・ノワールを主要品種とした赤ワインにのみ使用が認められたAOCである。かつてナポレオンに愛飲されたという逸話もある由緒ある産地で、640年にワイン栽培が始まったとされる。広さは約412ヘクタールで、うち82.5ヘクタールはプルミエ・クリュである。使用品種はピノ・ノワールで、赤ワインのみが生産されている。

Chambertin

このAOCの南部に9つのグラン・クリュ(特級畑)があり、コート・ド・ニュイ地区を縦断する「ルート・ド・グラン・クリュ(特級畑街道)」と呼ばれる街道の両側に畑が広がる。中でも、シャンベルタンと、ブルゴーニュ最古の畑であるシャンベルタン・クロ・ド・ペーズは、特級の更に上ということで別格の扱いを受けている。なお、グラン・クリュの畑名にはいずれにも「シャンベルタン」の名が含まれている。
コート・ド・ニュイ地区、なかでもジュヴレィ・シャンベルタンのグラン・クリュは世界に冠たる高品質なワインとして知られる。

Burgundy2008 644

プルミエ・クリュ(1級畑)は26あり、グラン・クリュのある南部と、北西の斜面に位置する。プルミエ・クリュのワインラベルには、ジュヴレィ・シャンベルタン・プルミエ・クリュと表示されるか、その後に詳細なクリマ名が記載されるが、前者の場合は同じAOC内のプルミエ・クリュのワインをブレンドすることが許可されている。このAOC内のプルミエ・クリュの中ではクロ・サン・ジャックが特に高品質ワインとして有名である。
このAOCのプルミエ・クリュは高品質なものが多く、コート・ド・ニュイ地区の他のグラン・クリュのものよりも高値がつけられることもある。

GEVREY CHAMBERTIN 2001

このAOCのワインの色調は、若いうちは色調が輝きのある生き生きとしたルビー色で、熟成させることでダークチェリーのような深い赤に変わる。香りは、イチゴ、ブラックベリー、スミレ、バラなどの芳香が熟成とともに甘草、なめし革、毛皮、ジビエや森の下草のようなブーケに変化する。味わいは力強く、濃厚でコクがあり、洗練されたボディである。ストラクチャーは堅固で、タンニンと舌触りはなめらかで硬さはない。若いうちもフルーティな味わいを楽しむことができるが、長期熟成に向くワインである。

4x 1987 Gevrey Chambertin, 1st Cru la Combe Aux Moine

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