ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラの気候・風土
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラは、イタリアのサルデーニャ州にあるワイン生産地だ。サルデーニャ島の北東部、島の中心部に位置する美しい海岸コスタ・ズメラルダから、東端はサッサリ県、南端はヌオーロ県付近までが範囲に含まれている。2011年12月、サルデーニャ唯一のD.O.C.G指定を受けた。
土壌は火山性土壌や堆石土壌、粘土質のものなど地域によって異なる。火山性土壌における風化した花崗岩は、カリウムなどのミネラルをふんだんに含んでおり、ぶどうにこの地特有の酸味を与える。
気候は年中通して温暖。年間平均降雨量は700mm程度で、秋から冬にかけての雨量が多い。
ぶどう畑では、白ワインの原料となるヴェルメンティーノ種の栽培がさかんに行われている。
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラのワインの特徴
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラのワインは、D.O.C.Gによりヴェルメンティーノを95%以上含むよう定められている。発酵・熟成はステンレスタンクにて行われるものが多い。
ヴェルメンティーノ種を原料とした白ワインは、野生のハーブやレモンなどの柑橘類を思わせるフレッシュなアロマに、グレープフルーツなどを思わせる豊かな果実味と酸味を感じられるバランスの良いワインとなっている。魚料理やチーズともよく合うほか、冷やせばアペリティフ(食前酒)にもよい。
また、スペリオーレを名乗るワインもある。こちらはヘクタールあたりの収量が9トン、アルコール度数が13%以上という2つの要件を満たす必要がある。
エピソード
主な原料となるヴェルメンティーノ種はスペインが原産地といわれており、現在ではサルデーニャ島全域やイタリア南部沿岸の一部の地域で栽培されている。白ワインに必要な酸味を確保するため、早摘みが行われることもある。
かつてイタリアのみならずヨーロッパ全土を悩ませた害虫フィロキセラの大発生の際、ここサルデーニャからヨーロッパ各地へ優れた苗木を提供していた生産者もいる。
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラの代表的なワイン
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ / ピエロ・マンチーニ
モンテオーロ・ヴェルメンティーノ・ガッルーラ・スペリオーレ / セッラ&モスカ
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ / カンポス ヴァルゾス