カリニャーノ・デル・スルチスの気候・風土
カリニャーノ・デル・スルチスは、イタリア・サルデーニャ州のワイン生産地だ。サルデーニャ島の南西部、カルボーニア=イグレージアス県に位置する。
またサルデーニャ本島だけでなく、周辺のサンタンティオコ島などもカリニャーノ・デル・スルチスの生産地範囲に含まれる。1977年1月にD.O.Cに指定された。
ぶどう畑は、サルデーニャ島の中でもかなり古い地質の、なだらかな丘陵地帯に沿って展開されている。
気候は地中海性気候で、年中通して気温が高い。年間降雨量は700mm程度で秋から冬にかけて雨量が多い。
栽培されているぶどうは、この地のワインの主な原料となるカリニャーノ種が多くを占める。ピエーデ・フランコという、接木をしない独特の方法でぶどうが栽培されており、中には樹齢150年を超える古木もある。もうひとつ大きな特徴として、支柱を使わないアルベレッロという方法が用いられており、これもカリニャーノ・デル・スルチスをはじめとするサルデーニャ独自の技術だ。
カリニャーノ・デル・スルチスのワインの特徴
赤ワインやロゼワインの他、甘口ワインなどもつくられている。カリニャーノ・デル・スルチスを名乗るワインは、D.O.Cの規定によりカリニャーノ種を85%以上使用することが義務付けられている。
赤ワインは、赤い果実の中に干草のようなアロマが感じられる。やわらかなタンニンに加え、梅の酸っぱさに近い独特の果実味があるのが特徴だ。アルコール度数はやや強く、飲み込んだあとにほのかな温かさがある。
エピソード
イタリア本国とは海によって隔てられているサルデーニャ島では、イタリアにはない独自のぶどうが数多く栽培されている。
カリニャーノ種もそのうちのひとつだ。ほかにはヴェルメンティーノ種もイタリアでは南部の一部の地域でしか栽培されていない。これらのぶどうは、主に中世にスペインからもたらされたとされている。
カリニャーノ・デル・スルチスの代表的なワイン
カリニャーノ・デル・スルチス / サルドゥス・パーター
カリニャーノ・デル・スルチス・スペリオーレ テッレ・ブルーネ / カンティーナ・サンターディ