シャンパーヴェの気候・風土
シャンパーヴェは、ヴァッレ・ダオスタ地方東部に位置するワイン生産地。イタリアで最も降雨量が少ない村である。
ぶどう畑は、標高500~850mの傾斜面に段々に展開されている。そのため、栽培の全ての過程で手作業が必要となる。畑のほとんどは真南に向いていて、日当たりはとても良い。
乾燥した大陸性気候のため、湿気やカビのリスクは低く、昼夜の気温差が激しいことから、ぶどうの酸味が増しやすい。また、土壌が石灰質、砂と小石の混ざった砂礫土で水はけが良いなど、ぶどうの栽培に適した環境が整っている。
アルプスに近いことから極寒のイメージがあるが、シャンパーヴェは真夏には気温が40℃まで達する猛暑になる。この暑さもぶどうの成熟を助けている。
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シャンパーヴェのワインの特徴
シャンパーヴェのワインは、糖度が低く酸味が強いぶどうを原料としている。ぶどうの生育段階から、独特の味わいを生み出せるワインづくりをスタートすることで、まっすぐな酸味と熟した甘さのバランスが良い逸品を生み出すことができる。
白ワインでは、シャンバーヴ・ミュスカが有名だ。アプリコットや洋ナシなどのフルーティーな味わいがあり、かつ引き締まった酸味も感じられるバランスのよい口当たりが特徴。
赤ワインは、イチゴやブルーベリーなど、赤紫色のベリーと、スパイスの香りを合わせもった独特の複雑さがあるため、特に香りが人気だ。
エピソード
シャンパーヴェでは、ブルゴーニュから伝わったピノ・ノワール種を、地形と気候に合わせたオリジナリティの高い品種に改良したぶどうが生産されている。
先に述べたとおり、シャンパーヴェは乾燥した冷涼な気候のため、カビが発生しにくい。このため、この地では伝統的に、防カビ剤を使わないナチュラルなぶどう栽培が行われている。
シャンパーヴェの代表的なワイン
シャンバーヴ・ミュスカ
ミュラー・トゥルガウ
ピノ・ノワール
プティ・ルージュ