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コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコの気候・風土
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ(Conegliano Valdobbiadene Prosecco)は、イタリア・ヴェネト州のワイン生産地だ。2009年にD.O.CからD.O.C.Gに昇格した。
コネリアーノとヴァルドッビアデーネはそれぞれ違う生産地で、ともにこの地で古くからワイン生産を行ってきた。コネリアーノには1876年にイタリア醸造学校が設立されたが、これはイタリア最古の醸造学校となる。
また、プロセッコとはこの地で生産されるワインの主な原料となるぶどう品種のことだ。しかし、D.O.C.G昇格の2009年以降この呼び名は廃止され、かわりに「灰色」という意味のグレラという呼称が使われることになった。グレラ種のほかにはピノ・ビアンコ種の栽培も行われている。
土壌は石灰質・粘土質のもの。北には山脈、南には海を望むこの地は、昼夜の気温差が比較的大きい。山から続く丘陵に沿ってぶどう畑が広がる。
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコのワインの特徴
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコでつくられるワインは、グレラ種を用いた白ワインのスプマンテ(発泡タイプ)が多く、その生産量は全体の86%を占める。これらのワインに含まれるグレラの割合は85%以上と定められている。
アロマは緑リンゴや洋ナシ、柑橘系のフルーツ、セージを思わせるもの。すっきりとした飲み口が特徴だ。スプマンテにはスペリオーレ表示が義務付けられている。
また、コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコでつくられるワインは、残糖値によって3つに区別される。残糖値とは、1リットルあたりに糖分がどれだけ残っているかを示すものだ。
1リットルあたり17~32gのものをドライ、12~17gのものをエクストラ・ドライ、それ以下のものをブリュットという。ヴァルドッビアデーネではエクストラ・ドライの生産が主流だ。対してコネリアーノでは、辛口ワインのブリュットが多い。
一押しのワイナリー/当たり年
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ(Conegliano Valdobbiadene Prosecco)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、ボルトリン・アンゲロ、レ・マンザーネ(Le Manzane)、アントニーニ・チェレーザ(Antonini Ceresa)、テヌータ・デリ・ウルティミ(Tenuta Degli Ultimi)、ボルゴ・アンティコ(Borgo Antico)、ニーノ・フランコ(Nino Franco)、カペルネ・マルヴォルティ(Carpene Malvolti)、ザルデット(Zardetto)、ベッレンダ(Bellenda)などが挙げられる。
ヴェネト州のワインは2008年、2007年、2006年、2005年、2001年、2000年、1999年、1998年、1997年、1996年の出来が良いと評価される。コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコは1000~2000円台までのリーズナブルな価格・値段にて販売されている。
エピソード
2009年のD.O.C.G昇格の際に、生産地の名称やぶどうの名称が現在のように改められた。以前はプロセッコ・ディ・コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ、もしくは単にプロセッコという生産地だった。また、いままでの短縮名称としてのプロセッコとは別に、新たにD.O.CプロセッコがIGTから昇格する形で設けられた。
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコの代表的なワイン
プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアデーネ・エクストラ・ドライ / トレヴィジオール
コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ・スペリオーレ エキストラ・ドライ / ビアンカヴィーニャ