ブラック・クイーン

ブラック・クイーンとは――味の特徴、おすすめワイン、主な産地をチェック

   

ブラック・クイーン(Black Queen)とは、日本で開発された日本固有の赤ワイン用ぶどう品種だ。

特徴

濃い黒紫色の果皮を持ち、非常に色が濃く、豊かな味となめらかなタンニンが特徴のボリュームある辛口の赤ワインが造られる。収穫期を遅らせて、特徴である高い酸を軽減させ、品種由来の果実味の豊かさを引き出すこともある。

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味わい/香り

香りはやや薄めの品種であるが、樽熟成によってスパイシーな熟成香が調和され、個性豊かなワインとなる。

"Black Queen" Red Wine, Nagano

ブラック・クイーンを使ったおすすめワイン

・ミュゼ・ドゥ・ヴァン 松本平ブラッククイーン/アルプスワイン
 信州松本平産のブラック・クイーンをオーク樽で熟成。凝縮された果実味が特徴だ。

・信州ブラッククイーン&メルロー/アルプスワイン
 信州産ブラック・クイーンと相性の良いメルローを混醸。上品な口当たりに仕上げた。

・葡萄交響曲 ブラッククイーン/信濃ワイン
 深い色合い、溶け込んだタンニン、程よい酸味に支えられたフルボディのワイン。

・ブラック・クイーン2014/岩の原ワイン
 特有の厚みのある味わい、熟成香と酸味とのバランスが魅力的な1本。

・ドメイヌ・タケダ ブラッククイーン古木/タケダワイナリー
 樹齢40年のブラック・クイーンのみを使用し、奥深い魅力のある贅沢なワインに仕上げている。

・レザンファン ブラッククイーン/ルミエール
 山梨県のルミエールでつくられ、ブラック・クイーン特有のテクスチャを生かしたワイン。コンクール受賞歴多数。

意味/品種

ブラック・クイーンは川上善兵衛氏によって1927年にベイリー種とゴールデン・クイーン種を交配して開発された。川上善兵衛氏は新潟県上越市の岩の原葡萄園の創業者で、1870年後半から勝海舟の勧めでブドウ栽培とワイン醸造を始め、今日の国産ワイン醸造の礎を築いた。

栽培や醸造のみでなくブドウの品種改良にも取り組み、その功績から日本のワインの父と呼ばれている。

氏が開発したブドウ品種はいわゆる「川上品種」と呼ばれ、約一万種の品種交雑の中から22品種の優良品種が生み出された。そうした品種交配の成功例としては、赤ワイン用のブラック・クイーン、マスカット・ベーリーA、白ワイン用のローズ・シオター、レッド・ミルレンニウムがある。

主な産地

この品種は新潟県上越市の岩の原葡萄園で開発された。日本の気候・風土に適するように品種改良されたもので、新潟県、長野県、山梨県などで栽培されており、マスカット・ベーリーAとともに、日本のオリジナル品種として近年注目を集めている。

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