ソアーヴェ

ソアーヴェワインの特徴とは

   

ソアーヴェの気候・風土

ソアーヴェ(Soave)とは、イタリア・ヴェネト州、ヴェローナから東に30kmのところにあるソアーヴェ村周辺のワイン生産地だ。DOC指定を受けたのは1968年で、かなり古い歴史を持つ。

ぶどう畑はソアーヴェ村とモンテフォルテ・ダルポーネの間の地域にある。主にコッリ・スカリジェリという丘の裾野と、ラ・ストラーダ・デル・ヴィーノ・ソアーヴェ周辺地域に広がっている。付近には中世の教会や館、城も多く、美しい景観をたたえている。

Veneto, Agriturismo Corte Tamellini, Soave (Verona)

ここで栽培されるワインは、その起源をギリシャと伝えられる白ぶどうのガルガーネガ種や、トレッビアーノ種が多い。特別にこの地の土着品種をトレッビアーノ・ディ・ソアーヴェとよぶ。その他にはシャルドネ種、ピノ・ビアンコ種の栽培も行われている。

ソアーヴェのワインの特徴

ソアーヴェのワインは、ガルガーネガ種を用いた辛口の白ワインがメインだ。収穫から1~2年の間で飲む若飲みタイプのワインが多い。すっきりとしたフレッシュなワインで、コストパフォーマンスに優れる。通常はステンレスタンクでの醸造が行われる。

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By User:ThemightyquillOwn work, CC BY-SA 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1248781

D.O.Cのソアーヴェとは別に、より高品質のD.O.C.G指定を受けたワインも多い。1998年にD.O.C.Gワインに指定されたレチョート・ディ・ソアーヴェもそのひとつで、乾燥させたぶどうからつくられる飲みやすいデザートワインとなっている。

さらに、2002年にD.O.C.Gに昇格したソアーヴェ・スペリオーレもある。こちらは辛口だが深いコクのあるワインで、最低熟成期間は2年以上と定められている。

Recioto di Soave, 2002, Tamellini, Costeggiola di Soave, Veneto

一押しのワイナリー/当たり年

ソアーヴェ(Soave)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、プラ(Pra)、タメリーニ(Tamellini)、サンドロ・ジーニ(Sandro Zini)、ピエロパン(Pieropan)、コルテ・アダミ(Corte Adami)、バティステッレ(Battistelle)、コルテ・ジャーラ(Corte Giara)、レ・ビーネ(Le Bine)、イナマ(Inama)、モンテ・デル・フラ(Monte Del Fra)、ベルターニ(Bertani)などが挙げられる。

イタリア北部のワインは2008年、2007年、2006年、2005年、2001年、2000年、1999年、1998年、1997年、1996年は出来が良いと評価される。早飲みタイプのソアーヴェは、手に取りやすいリーズナブルな価格・値段で流通することが多い。

エピソード

ヴェネトをはじめ、イタリアには古くからの歴史を持つ土地が多い。ソアーヴェも例外ではなく、古代ローマの時代からの歴史を持つ。

この地域は、古代ローマ時代には「パグス」と呼ばれる、都市から区別された行政区域として指定され、農業経済が繁栄していた。

古代ローマ崩壊後、ゲルマン民族の大移動が始まった。この地にやってきたランコバルド族のスヴェーヴィ家によって町が再興されたことが、ソアーヴェの語源とされている。

Soave Bottles

ソアーヴェの代表的なワイン

ソアーヴェ・クラシコ / ピエロパン
ソアーヴェ・クラシコ・ラ・ロッカ / ピエロパン
ソアーヴェ・クラシコ・ラ・フロスカ / ジーニ
ソアヴェ・クラシコ・コントラーダ・サルヴァレンツァ・ヴェッキエ・ヴィーニェ / ジーニ

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