ルエダ

ルエダワインの特徴とは

   

ルエダの気候・風土

ルエダはスペイン内陸部のカスティーリャ・レオン州にあるワイン生産地だ。イベリア半島のほぼ中央、首都マドリードの北西に位置する。ドゥエロ川に沿って展開しており、近くにはリベラ・デル・ドゥエロやトロなど著名な生産地が多い。

ぶどう畑の標高は海抜700~800mとかなりの高地にある。気候は大陸性気候に属し、夏季と冬季の気温差が激しい。土壌は泥炭土に砂質を含み、水はけがよい。

栽培されるぶどうは白ぶどうのヴェルデホが多い。ヴェルデホは土壌に対する対応力の強い種で、寒暖差の激しい地域で栽培されたものは豊かな果実味とアロマを備える。その他にはマカベオ、ソーヴィニヨン・ブランも少量栽培される。黒ぶどうではテンプラニーリョなどが栽培されている。

ルエダのワインの特徴

ヴェルデホによる白ワインが大半を占める。

DOワインを名乗るためには、ヴェルデホを50%(ルエダ・ヴェルデホの場合85%)以上使用する必要があり、残りは混醸が認められている。しかし、実際にはヴェルデホ単一品種によるワインが多く、生産量全体の8割を占める。

スペインの有名な白ワインの産地に、リアス・バイシャスが挙げられる。

比較すると、ルエダの白は味が穏やかで、豊かなアロマを持つのが特徴。一方リアス・バイシャスは酸味が強く、やわらかなアロマを持つワインとなる。

近年はテンプラニーリョによる赤ワインの生産も行われつつあるが、まだ生産量はあまり多くない。

エピソード

ヨーロッパ全土を襲った害虫フィロキセラはここルエダにも訪れ、甚大な被害をもたらした。1862年から20年近くの大流行によって、フィロキセラ以前に活動していたボデガ(ワイナリー)は廃業に追い込まれ、20世紀初頭にはほとんど全てが閉鎖してしまった。

その後、ルエダは白ぶどう・パロミノによる酒精強化ワインの産地として復興した。ヴェルデホによる白ワインの生産が行われ始めたのは1970年代以降だが、いまでもごく少量酒精強化ワインがつくられている。

ルエダの代表的なワイン

・シティオス・デ・ボデガ・V3
・ビラ・ビニテカ・エル・ペロ・ベルデ
・シティオス・デ・ボデガ・コン・クラス・ベルデーホ
・ナイア / ナイア・ビニャ・シラ
・ベロンドラーデ・イ・リュルトン / ボデガ・ベロンドラーデ

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