芝生と糸杉に囲まれた蔦に覆われたテヌータ・グレッポの建物
ワイナリー

ビオンディ・サンティ

ビオンディ・サンティ(Biondi-Santi)は、イタリア・トスカーナ州モンタルチーノを代表する造り手のひとつです。名前は聞いたことがあっても、どんな土地で、どのような考え方のもとにワインを造っているのかまでは意外と整理しにくいものです。

この記事では、ビオンディ・サンティの特徴、ワインづくり、代表的なワイン、歴史を分かりやすく紹介します。造り手の背景を知っておくと、ラベルだけでは見えにくい味わいの方向性や価格の理由も理解しやすくなります。

芝生と糸杉に囲まれた蔦に覆われたテヌータ・グレッポの建物
蔦に覆われたテヌータ・グレッポの建物。ビオンディ・サンティの歴史と現在のワイン造りが続く本拠地です(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

ビオンディ・サンティとは

産地とスタイル

ビオンディ・サンティは、イタリア・トスカーナ州モンタルチーノの風土と深く結びついたワイナリーです。産地の気候、土壌、品種の個性を生かしながら、その地域らしさが伝わるワインを生み出しています。

トスカーナの丘にブドウ畑とオリーブの木が広がるビオンディ・サンティの景観
オリーブの木とブドウ畑が丘に重なるテヌータ・グレッポの風景。高地畑の酸と香りがワインの骨格を支えます(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

評価される理由

ビオンディ・サンティは、トスカーナ南部の丘の町モンタルチーノにあるテヌータ・グレッポを本拠とし、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの原点を形づくった歴史的生産者です。自社の標高の高い畑で育てたサンジョヴェーゼを手で選び、赤い果実やスミレ、柑橘、乾いたハーブを思わせる香りと、明るい酸、磨かれたタンニンを重ねます。力強さを前面に出すよりも、若いうちの透明感と長期熟成に耐える張りを同居させるのが特徴です。テヌータ・グレッポの糸杉並木、石造りの建物、大樽が並ぶ醸造空間まで含め、モンタルチーノの風景とワインの歴史を一体で伝えるワイナリーです。

ワインづくりのこだわり

看板のブルネッロは、自社畑のサンジョヴェーゼを厳しく選果し、土着酵母で発酵させ、伝統的なスラヴォニアンオークの大樽で熟成します。公式情報では2018年は9月16日から8日間かけて収穫し、ステンレス、木、コンクリートの異なる容器で醸造した後、中型・大型のスラヴォニアンオーク樽で熟成しました。新樽の香りで覆うのではなく、セメント槽や大樽を使って果実、酸、土地の輪郭を保つ考え方です。リゼルヴァは古い区画を中心にごく限られた年だけ造られ、ロッソは若い樹や果実味の明るい区画を選び、セメント槽で発酵して木樽熟成を12か月ほどに抑えます。

ビオンディ・サンティの醸造所に据えられた金属帯付きの大きな木製槽
テヌータ・グレッポに残る大型の木製槽。果実と土地の輪郭を覆わない伝統的な醸造を象徴します(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

代表的なワイン

Brunello di Montalcino DOCG

自社の高地畑から選んだサンジョヴェーゼで造る旗艦ワイン。赤いベリー、スミレ、オレンジの皮、ハーブを思わせる香り、鮮やかな酸ときめ細かなタンニンを備え、今のしなやかさと将来の熟成力を両立します。今回Amazonで購入可能と確認した商品は2018年の750mlボトルです。

Brunello di Montalcino Riserva DOCG

25年を超える古い樹を中心とした区画から、ごく限られた優良年だけ造る特別なブルネッロ。1888年の最初のリゼルヴァ以来、リリースは40回に限られ、スラヴォニアンオーク樽と『ラ・ストリカ』での瓶熟成によって、香りと質感をゆっくり深めます。

Rosso di Montalcino DOC

若い樹や果実味の明るい区画を選び、セメント槽で発酵して大樽熟成を短くした赤ワイン。かつてはブルネッロの『白ラベル』と呼ばれ、1983年にロッソ・ディ・モンタルチーノDOCが成立して現在の名になりました。チェリーや花の香りと軽快な酸を若いうちから楽しめます。

大樽を背景にロッソとブルネッロとリゼルヴァのボトルが4本並ぶ様子
ロッソ、ブルネッロ、リゼルヴァが並ぶビオンディ・サンティのラインアップ。それぞれ畑の樹齢と熟成期間が異なります(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

ワイナリーの歴史

19世紀、クレメンテ・サンティとフェルッチョ・ビオンディ・サンティは、モンタルチーノでサンジョヴェーゼだけを使い、樽熟成させる赤ワインの可能性を追究しました。ビオンディ・サンティの公式サイトは1888年を歴史上最初のブルネッロのヴィンテージと位置づけています。その後も一貫して、長い熟成に耐える酸と気品を軸にしたスタイルを守ってきました。リゼルヴァは1888年以来、現在までにわずか40回しかリリースされていません。テヌータ・グレッポの『ラ・ストリカ』では歴代リゼルヴァをヴィンテージごとに保管し、必要に応じて補酒や打栓を施しながら、一本ごとの来歴を次代へ伝えています。

ビオンディ・サンティを写真で見る

ビオンディ・サンティの熟成庫で大樽の上に緑色のガラス器具が並ぶ様子
樽の上に試料採取用の器具が並ぶ熟成庫。大樽の中でブルネッロの酸とタンニンをゆっくり整えます(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
背の高い糸杉が両側に並ぶテヌータ・グレッポの長い砂利道
高い糸杉が光と影をつくるテヌータ・グレッポのアプローチ(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
赤い封蝋と黒いラベルをまとったビオンディ・サンティ リゼルヴァ1985のボトル
長期熟成の歩みを伝えるビオンディ・サンティのブルネッロ・ディ・モンタルチーノ リゼルヴァ1985(画像: Renzo Grosso / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
ビオンディ・サンティの資料と複数の赤ワイン入りグラスが並ぶ試飲卓
複数ヴィンテージを比べるテイスティング。グラスの酸、香り、タンニンの変化から熟成力を読み解きます(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
作業台に並ぶワインボトルを確認するビオンディ・サンティのスタッフ
一本ずつ状態を確かめながら進むテヌータ・グレッポのボトリング作業(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
機械にセットされたビオンディ・サンティ ロッソ・ディ・モンタルチーノのラベルロール
家紋とテヌータ・グレッポの名を配したロッソ・ディ・モンタルチーノのラベル(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
小石と乾いた粘土を含むビオンディ・サンティのブドウ畑の土壌
テヌータ・グレッポの畑で見える石を含む乾いた土。サンジョヴェーゼの根が土地の個性を拾い上げます(画像: Megan Cole / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

ビオンディ・サンティのおすすめワイン

この記事にはAmazonアソシエイトリンクが含まれます。

ビオンディ・サンティの味わいを知るなら、まずは代表的な銘柄から選ぶのがおすすめです。

Biondi-Santi Brunello di Montalcino 2018 750ml

ビオンディ・サンティらしさを感じやすい1本として、ヴィンテージや販売者、配送条件を確認しながら選びたい候補です。

Biondi-Santi Brunello di Montalcino 2018 750mlをAmazonで見る

まとめ

ビオンディ・サンティは、イタリアのワインを知るうえで押さえておきたい造り手です。産地の個性、歴史、代表的なワインを知っておくと、ボトルを選ぶときの判断材料が増えます。まずは代表的なキュヴェのスタイルを確認し、料理や熟成感の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

参考情報








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この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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