石垣と大樹の下にブドウ樹が整然と並ぶシャトー・パヴィの斜面畑
ワイナリー

シャトー・パヴィ

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シャトー・パヴィ(Château Pavie)は、フランス・ボルドー地方サン・テミリオンを代表する造り手のひとつです。名前は聞いたことがあっても、どんな土地で、どのような考え方のもとにワインを造っているのかまでは意外と整理しにくいものです。

この記事では、シャトー・パヴィの特徴、ワインづくり、代表的なワイン、歴史を分かりやすく紹介します。造り手の背景を知っておくと、ラベルだけでは見えにくい味わいの方向性や価格の理由も理解しやすくなります。

石垣と大樹の下にブドウ樹が整然と並ぶシャトー・パヴィの斜面畑
南向きの斜面に列が重なるシャトー・パヴィのブドウ畑。標高と土壌の違いが三つのテロワールをつくります(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

シャトー・パヴィとは

産地とスタイル

シャトー・パヴィは、フランス・ボルドー地方サン・テミリオンの風土と深く結びついたワイナリーです。産地の気候、土壌、品種の個性を生かしながら、その地域らしさが伝わるワインを生み出しています。

シャトーと斜面畑の絵が描かれたシャトー・パヴィ2004年ボトルのラベル
畑とシャトーを描いた2004年のラベル。斜面の景観を一本のボトルに結びつけます(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

評価される理由

シャトー・パヴィは、ボルドー右岸サン・テミリオンの村を見渡す南向きのコート・パヴィに、42ヘクタールの畑を一続きで持つ生産者です。公式サイトは、標高85〜110メートルの石灰岩台地、粘土質の中腹、砂と粘土に少量の砂利が混じる麓という三つのテロワールを紹介しています。涼しさを保つ台地にはメルロー、日当たりのよい中腹にはカベルネ・フラン、暖かく乾きやすい麓にはカベルネ・ソーヴィニヨンを合わせ、それぞれの区画を生かして、熟した果実の厚み、きめ細かなタンニン、長い余韻と鮮度を一つのワインに重ねます。サン・テミリオンの景観、斜面の畑、石灰岩、現代的なセラーが結びついた、土地の構造を目で理解しやすいシャトーです。

ワインづくりのこだわり

畑は21の技術区画に分けて管理し、年間を通して同じスタッフが各区画を担当します。収穫はすべて手摘みで、10キログラム以下の小箱で近接する醸造所へ運び、二つの選果台と光学選果を経て、重力で木製発酵槽へ送ります。発酵温度とルモンタージュを穏やかに保ち、およそ1週間の発酵前浸漬、8〜10日間のアルコール発酵、3週間以上の発酵後浸漬を行った後、樽でマロラクティック発酵を進めます。熟成は約18か月で、約12週間ごとに澱引きし、5〜7社の地元樽メーカーから区画ごとに合うフレンチオークを選びます。2023年のグラン・ヴァンは新樽75%、1年使用樽25%で18か月熟成という公式仕様です。

左右に多数のオーク樽が整然と並ぶシャトー・パヴィの熟成庫
上階から見渡すシャトー・パヴィの樽熟成庫。区画ごとのワインが静かに熟成を重ねます(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

代表的なワイン

Château Pavie Saint-Émilion 1er Grand Cru Classé A

三つの地形と主要三品種を区画ごとに選び、木製槽での発酵と樽内マロラクティック発酵、18か月の樽熟成で仕上げるグラン・ヴァン。公式の2023年はメルロー51%、カベルネ・フラン32%、カベルネ・ソーヴィニヨン17%で、濃密な果実に石灰質由来の張りとカベルネの鮮度を重ねます。今回Amazonで購入可能と確認した商品は2020年の750mlボトルです。

Arôme de Pavie

シャトー・パヴィが手がけるもう一つのサン・テミリオン・グラン・クリュ。公式の2023年はメルロー50%、カベルネ・フラン50%で、木製槽で醸造し、樽でマロラクティック発酵、50%新樽と50%1年使用樽で18か月熟成します。グラン・ヴァンと同じ区画ごとの精度を感じながら、二品種の果実としなやかな輪郭を比べられる一本です。

多数のワイングラスとボルドーワインのボトルが並ぶシャトー・パヴィの試飲卓
グラスとボトルが並ぶテイスティングの準備。ヴィンテージや関連シャトーを比べて個性を読み解きます(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

ワイナリーの歴史

公式サイトによると、コート・パヴィでは古代ローマ期の4世紀からブドウが植えられ、土地の名はかつて栽培された赤い果肉の桃に由来します。1850年にはコックスとフェレの『ボルドーとそのワイン』でサン・テミリオンの第一級に数えられました。1873年にフェルディナン・ブファールが周辺区画を集め、1919年にアルベール・ポルトが複数の畑を統合して現在のシャトー・パヴィが形づくられます。1998年にジェラールとシャンタルのペルス夫妻が取得し、畑と醸造設備を再構築。2012年にプルミエ・グラン・クリュ・クラッセAへ昇格しました。2022年からはシャトー・パヴィ・デュセスとシャトー・ベルヴュー・モンドットの畑がグラン・ヴァンの構成に加わり、家族三世代で土地を次代へつないでいます。

シャトー・パヴィを写真で見る

1920年ごろのシャトー・パヴィの畑で収穫作業員と牛車が並ぶ歴史写真
1920年ごろのシャトー・パヴィで収穫に携わる人々と牛車。斜面で続いてきた手仕事の記録です(画像: Fernand Cuville / Musée départemental Albert-Kahn / CC0) Wikimedia Commons / CC0
壁のシャトー・パヴィの意匠を囲むようにオーク樽が積まれた熟成庫
シャトーの意匠を照らす樽熟成庫。オークの選択と18か月の時間が果実の輪郭を磨きます(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
中央の板が赤く染まったシャトー・パヴィのオーク樽が重なる様子
赤く色づいた中央板が印象的な熟成樽。区画ごとに樽を選び、定期的に澱引きしながら育てます(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
アローム・ド・パヴィの名称が焼き印された木製ワイン箱が積まれた様子
アローム・ド・パヴィの木箱。シャトーが手がけるもう一つのサン・テミリオンを知る手がかりです(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
暖色の石壁にシャトー・パヴィの名称と格付けが映し出された様子
石壁に映し出されたシャトー・パヴィの名。長い歴史と現代的なセラーを結ぶサインです(画像: Megan Mallen / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0
赤いキャップと畑の絵入りラベルを持つシャトー・パヴィ1989年のボトル
旧来のシャトーと斜面畑を描いた1989年ボトル。ペルス家取得以前の意匠を今に伝えます(画像: Jamain / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
淡い背景に立つシャトー・パヴィ1990年の赤ワインボトル
1990年のシャトー・パヴィ。熟成を経たボトルから、ヴィンテージを重ねるグラン・ヴァンの歩みを感じられます(画像: Jamain / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

シャトー・パヴィのおすすめワイン

この記事にはAmazonアソシエイトリンクが含まれます。

シャトー・パヴィの味わいを知るなら、まずは代表的な銘柄から選ぶのがおすすめです。

Château Pavie 2020 Saint-Émilion Grand Cru 750ml

シャトー・パヴィらしさを感じやすい1本として、ヴィンテージや販売者、配送条件を確認しながら選びたい候補です。

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まとめ

シャトー・パヴィは、フランスのワインを知るうえで押さえておきたい造り手です。産地の個性、歴史、代表的なワインを知っておくと、ボトルを選ぶときの判断材料が増えます。まずは代表的なキュヴェのスタイルを確認し、料理や熟成感の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

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この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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