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ミネルヴォワ/ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエールの気候・風土
ミネルヴォワ(Minervois)はフランスの南部、地中海に面するラングドック・ルーション地方に位置する高品質な赤ワインの産地として名高い場所だ。
古くからオード川とガロンヌ川をつなぐ主要な街道沿いの地域として発展。その街道に並行するモンターニュ・ノワールの山麓沿いにあるぶどう畑は、ローマ時代から続く長い歴史を持っている。ミネルヴォワでは中世の修道士の活躍、17世紀のミディ運河開通などの要因により、ワインの生産が発展してきた。
気候は基本的には地中海の影響を受けた温暖な気候だが、場所によって降雨量や気温差が大きい。
土壌も粘土質、石灰岩質、砂岩などがあり、一部のエリアではシストや大理石も見られ、多様だ。山の中腹や平野など、異なる場所でぶどうを栽培している。
ミネルヴォワ/ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエールのワインの特徴
ミネルヴォワでは赤ワイン、白ワイン、ロゼがつくられている。生産量は約16万hl(ヘクトリットル)で、95%以上は赤ワインだ。
赤・ロゼにはカリニヤン、グルナッシュ、シラー、ムールヴェードルといったぶどう品種が用いられている。近年では、高級品種であるグルナッシュ、シラー、ムールヴェードルやマセラシオン・カルボニックを積極的に使用している。一方、白ではグルナッシュ、ブールブーラン、マカブーなどが主となる。
赤は非常になめらかで粗さが無く、タンニンを感じられ、カシス、スミレなどのアロマを持つのが特徴。熟成するにつれて砂糖漬けフルーツの香りへと変化していく。
白は熟した果実の香りが広がり、しっかりとした味わい。ロゼは洗練されたスッキリとした味わいが特徴だ。
一押しのワイナリー/当たり年
ミネルヴォア(Minervois)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、シャトー・マリ(Chateau Maris)、シャトー・クープ・ローズ(Chateau Coupe Roses)、ドメーヌ・レイモン・ジュリアン(Domaine Raymond Julien)、シャトー・デュ・ドンジョン(Chateau du Donjon)、シャトー・フェトー(Chateau Faiteau)、ドメーヌ・バティスト・ブート(Domaine Baptiste Boutes)、シャトー・ド・リュー(Chateau de Rieux)、シャトー ・トゥーレンス(Chateau Tourens)、ドメーヌ・ラ・トゥール・ボワゼ(Domaine La Tour Boisee)、ドメーヌ・モントード(Domaine Montaude)、シャトー・ド・レルブ・サン(Chateau de l’Herbe Sainte)、シャトー・ラ・ネグリなどが挙げられる。
ラングドック・ルーションのワインは、2010年、2008年、2007年、2006年の出来が良いと評価される。ミネルヴォアは1000円台から1万円台までの幅広い価格・値段にて販売されている。
エピソード
ノワール山の麓、石灰岩の土壌を持つリヴィニエール村周辺は、夏には日中暑くなり、夜には風が吹き涼しくなる気候が特徴。ミネルヴォワの中でもぶどう栽培に最適な地とされ、「ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエール」という単独の赤ワイン産地として、1999年に認められた。
ミネルヴォワ/ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエールの代表的なワイン
・ドメーヌ・デ・ゼール・ゾート・ミネルヴォワ・クロ・サンテイユ
・ロスタル・カーズ・ミネルヴォワ・エスティバル
・ドメーヌ・ド・クルビサック・ミネルヴォワ
・ロスタル・カーズ・ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエール
・ドメーヌ・エガルティ=シャマン・ミネルヴォワ・ブラック・ナイト
・エシュ&バニエ・ミネルヴォワ
・ドメーヌ・ド・クルビサック・ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエール・パンドラ