ブドウ畑の向こうに立つシャトー・ブラネール・デュクリュの館
ワイナリー

シャトー・ブラネール・デュクリュ

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シャトー・ブラネール・デュクリュ(Château Branaire-Ducru)は、フランス・ボルドー地方サン・ジュリアンを代表する造り手のひとつです。名前は聞いたことがあっても、どんな土地で、どのような考え方のもとにワインを造っているのかまでは意外と整理しにくいものです。

この記事では、シャトー・ブラネール・デュクリュの特徴、ワインづくり、代表的なワイン、歴史を分かりやすく紹介します。造り手の背景を知っておくと、ラベルだけでは見えにくい味わいの方向性や価格の理由も理解しやすくなります。

ブドウ畑の向こうに立つシャトー・ブラネール・デュクリュの館
サン・ジュリアン南部のシャトー・ブラネール・デュクリュ。砂礫の畑と1824年に建てられた館が地所の景観をつくります(画像: PA / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

シャトー・ブラネール・デュクリュとは

産地とスタイル

シャトー・ブラネール・デュクリュは、フランス・ボルドー地方サン・ジュリアンの風土と深く結びついたワイナリーです。産地の気候、土壌、品種の個性を生かしながら、その地域らしさが伝わるワインを生み出しています。

シャトー・ブラネール・デュクリュの館へ続く整然としたブドウ畑
館へ向かって続くブドウ畑。約15の小区画を分けて見ながら、カベルネ・ソーヴィニヨンを中心に育てています(画像: Château Branaire-Ducru / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

評価される理由

シャトー・ブラネール・デュクリュは、サン・ジュリアン南部に60ヘクタールの畑を持つ1855年メドック格付け第4級のシャトーです。公式資料によると、畑は約15の小区画からなり、平均樹齢は35年。第四紀にガロンヌ川が運んだ砂利と小石が重なる砂礫・珪質の土壌は水はけがよく、地区でも比較的温まりやすい場所です。栽培面積の65%をカベルネ・ソーヴィニヨン、28%をメルロー、4%をプティ・ヴェルド、3%をカベルネ・フランが占めます。黒い果実の芯と張りを持ちながら、果実、鮮度、エレガンスを外さないのがシャトーの掲げるスタイルです。HVEレベル3、ISO 14001に基づく環境管理、Bee Friendlyなどの認証にも取り組み、砂礫の畑と周辺環境を次代へつなぐ栽培を進めています。

ワインづくりのこだわり

各区画を手摘みし、選果台で健全な実だけを残します。1991年にはポンプで果実を傷めにくい重力式醸造を導入。2022年ヴィンテージから稼働した新しい醸造棟には65基の吊り下げ式タンクがあり、既存設備を含めて75基のステンレスタンクを使い、区画と品種ごとに細かく仕込みます。発酵と浸漬は果実の状態を見ながら進め、浸漬期間は最長で約3週間。その後にロットを試飲してブレンドを組み、グラン・ヴァンはフランス産オーク樽で少なくとも18か月熟成します。樽は毎年60%を新しくし、果実の鮮度を樽香で覆わず、サン・ジュリアンらしいしなやかさと輪郭を残す方向です。ワインはすべてシャトーで瓶詰めされます。

シャトー・ブラネール・デュクリュの熟成庫に並ぶワイン樽
ブラネール・デュクリュの樽熟成庫。グラン・ヴァンはフランス産オーク樽で少なくとも18か月育てます(画像: Château Branaire-Ducru / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

代表的なワイン

Château Branaire-Ducru 2021

冷涼で雨の多い春から、乾いて暑すぎない8月、収穫を後押しした晴天の秋へ移った年です。公式は9月24日に収穫を始め、ゆっくり成熟した良質なカベルネを得たと説明しています。直前3年ほどの力強さとは違い、果実の純度、端正な骨格、酸が支える調和を持つ古典的なスタイルです。Amazon.co.jpのASIN付き商品ページでは750mlの2021年を確認し、「残り2点」、数量選択、カート、今すぐ買うの購入導線が表示されていました。

Château Branaire-Ducru

1855年格付け第4級のグラン・ヴァンです。カベルネ・ソーヴィニヨンを軸に、熟したカシスやブラックベリー、スミレ、杉、細かなスパイスを思わせる香りが重なります。口当たりはサン・ジュリアンらしくしなやかで、きめの細かなタンニンと酸が長い余韻をつくります。若いうちは大きめのグラスでゆっくり開かせ、熟成したボトルは立てて澱を沈めてから静かに抜栓すると、果実から葉巻、革、土へ移る変化を追いやすくなります。ローストビーフ、仔羊、鴨、きのこ料理とよく合います。

Duluc de Branaire-Ducru

1988年に始まったセカンドワインで、名称は1824年に館を建てたデュ・リュック家に由来します。グラン・ヴァンと同じ畑と醸造チームから生まれ、果実、鮮度、エレガンスという家の持ち味を、より若いうちから楽しめる形に整えています。黒と赤の果実に花やスパイスの香り、丸みのある口当たりがあり、肉料理だけでなく、きのこのソテーや熟成チーズにも合わせやすい一本です。

ヴィンテージで比べる楽しみ

公式のヴィンテージ資料には1928年から2023年までの記録があり、同じ地所でも天候によって輪郭が変わることが分かります。温暖だった2022年は熟した黒い果実と厚みを保ちながら鮮度も備え、2023年はより古典的で、緻密なタンニンと奥行きを持つ仕上がりです。2021年を含めて数年を並べると、サン・ジュリアンの砂礫地でカベルネがどのように熟し、果実味と酸の釣り合いが動くのかを比べられます。

シャトー・ブラネール・デュクリュとデュリュックのワインボトル
グラン・ヴァンのシャトー・ブラネール・デュクリュと、セカンドワインのデュリュック・ド・ブラネール・デュクリュ(画像: Château Branaire-Ducru / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

ワイナリーの歴史

記録の始まりは1680年です。ジャン=バティスト・ブラネールがベイシュヴェルの地所から砂礫質の一画を取得し、後のブラネール・デュクリュの基礎を築きました。子孫のデュ・リュック家は1824年に新古典主義の館を建て、地所は親族のギュスターヴ・デュクリュへ受け継がれます。1855年にはメドック格付け第4級に選出され、1919年まで同家が所有しました。1988年にパトリック・マロトーと家族が取得して、畑、醸造所、熟成庫、館を段階的に改修。2017年から息子フランソワ=グザヴィエ・マロトーが運営を引き継ぎました。2024年にはメドックで初めて65基もの吊り下げ式タンクを備えた100%重力式の新醸造棟と、ワインツーリズム施設を正式に開いています。

シャトー・ブラネール・デュクリュを写真で見る

薄暗い熟成庫に整然と並ぶシャトー・ブラネール・デュクリュの樽
樽熟成庫の内部。ロットを試飲してブレンドを組み、果実の鮮度と樽のニュアンスを整えます(画像: michael clarke stuff / CC BY-SA 2.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0
テーブルでグラスに注がれたシャトー・ブラネール・デュクリュ2010年
2010年ヴィンテージの試飲風景。大きめのグラスで時間を置くと、果実、花、杉、スパイスの香りを追いやすくなります(画像: Château Branaire-Ducru / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
シャトー・ブラネール・デュクリュ2000年のワインラベル
2000年ヴィンテージのラベル。館の図柄とサン・ジュリアン、1855年格付け第4級の表記が入ります(画像: Mike Case / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
シャトー・ブラネール・デュクリュ2011年の赤ワインボトル
シャトー・ブラネール・デュクリュ2011年のボトル。熟成した一本は立てて澱を落ち着かせ、静かに抜栓します(画像: Geographer / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
1893年の書籍に描かれたシャトー・ブラネール・デュクリュの館と畑
1893年刊行の『Bordeaux et ses vins』に掲載されたブラネール・デュクリュ。19世紀末の館と畑の様子を伝えます(画像: Eugène Vergez / Public domain) Wikimedia Commons / Public domain
シャトー・ブラネール・デュクリュ1988年の刻印が入ったワインコルク
1988年ボトルから抜いたコルク。長期熟成したワインは液面とコルクの状態を見て、崩さないようゆっくり扱います(画像: Geographer / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
イオニア式の柱を備えたシャトー・ブラネール・デュクリュの正面
1824年にデュ・リュック家が建てた新古典主義の館。イオニア式の柱を配した正面玄関が印象に残ります(画像: PA / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
夜の照明に浮かぶシャトー・ブラネール・デュクリュの館
夜に照明が入った館のファサード。見学では畑、新しい吊り下げ式醸造槽、樽熟成庫を巡り、二つのワインを試飲できます(画像: Château Branaire-Ducru / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

シャトー・ブラネール・デュクリュのおすすめワイン

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シャトー・ブラネール・デュクリュの味わいを知るなら、まずは代表的な銘柄から選ぶのがおすすめです。

2021 シャトー・ブラネール・デュクリュ 750ml サン・ジュリアン 第4級 赤ワイン

シャトー・ブラネール・デュクリュらしさを感じやすい1本として、ヴィンテージや販売者、配送条件を確認しながら選びたい候補です。

2021 シャトー・ブラネール・デュクリュ 750ml サン・ジュリアン 第4級 赤ワインをAmazonで見る

まとめ

シャトー・ブラネール・デュクリュは、フランスのワインを知るうえで押さえておきたい造り手です。産地の個性、歴史、代表的なワインを知っておくと、ボトルを選ぶときの判断材料が増えます。まずは代表的なキュヴェのスタイルを確認し、料理や熟成感の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

参考情報








編集情報

この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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