北陸地方は本州の中央部、日本海側に面する地域のことを指し、新潟県、富山県、石川県、福井県の4県が属する。日本有数の穀倉地帯となっており、稲作や日本酒醸造が盛ん。また豊富な水資源を利用した水力発電を利用した重工業や、水産業、伝統工芸なども有名だ。

そんな北陸地方の北端に位置するのが新潟県だ。日本海に沿って細長く伸びる県で、上越・中越・下越・佐渡に分けられる。良質の米どころとして知られ、魚沼産コシヒカリなどを産する。日本海側気候で豪雪地帯も多く、夏は温度湿度ともに上がる傾向がある。

ワインの醸造は日本海沿いの新潟市西蒲区や上越市、また盆地である魚沼市などで行われている。豪雪地帯であることを生かし、雪を使ったエコな方法でぶどうの低温熟成および貯蔵施設の温度管理を行うなど、土地に合わせたワイン醸造を工夫している。

【新潟県の主な生産地】
<上越市>
上越市では、岩の原葡萄園などがワインを醸造している。
岩の原葡萄園は、マスカット・ベーリーAなど日本ワインに重要なぶどうを22種作り出した「日本ワインぶどうの父」川上善兵衛により設立された。日本最古のワイン蔵や、豊富な雪をワイン醸造に利用するための雪室などが現存。雪室はしばらく利用されていなかったが、エコ的観点より2005年より再び、利用を開始した。川上善兵衛の作り出したぶどう品種をフォーカスしたワインなどを販売している。

<魚沼市>
魚沼市では、アグリコア越後ワイナリーなどがぶどう栽培やワイン醸造を行う。この地域は年間の寒暖差が大きく、また降雪量が多い。このワイナリーではヨーロッパ式の垣根を利用したぶどう栽培が行われ、冬は雪の被害を避けるため、垣根を崩してぶどうを寝かせたまま越冬させる。
また、このワイナリーにも地上2階・地下1階分の高さの大きな雪室がある。屋根に積もった雪が自動的に雪室に落ちるシステムになっており、250トンもの雪を貯蔵することができる。

<新潟市西蒲区>
新潟市西蒲区では、カーブ・ドッチなどがワイン醸造を手掛ける。当地域は夏場の降雨量が少なく、砂質で水はけの良い土壌がぶどう栽培に適している。また、豪雪地帯の新潟県の中で、日本海に面する地域は積雪がほとんどないのが特徴だ。
カーブ・ドッチでは、砂丘に広がる自社農園にて21種のぶどうを栽培。それぞれの特性を生かしたワインを、コンセプトの異なる3種類のラインアップで醸造・販売している。
カーブ・ドッチは自社で修行し独立した醸造家たちとともに「ワイン村」という複合施設を作り、地場産業としてのワイン作りを盛り上げている。