オー・メドック

オー・メドックワインの特徴とは

   

ボルドー地方にあるワイン生産地域で、ボルドーを代表する赤ワインを生み出すAOC地区。ジロンド川左岸のメドック地区のうち上流の南半分がオー・メドックにあたる。有名な6つの村名AOCを有し、メドックの著名なシャトーのほとんどが集中している。

Wijnproeven 20:07 20-07 2007

AOCオー・メドックは、ボルドー市の郊外からAOCメドックとの境にあたるサン・スーラン・ド・カドゥル村までの60キロにわたる29ヶ村を含む地区に適用されるAOCである。広さは約4,600ヘクタール。この中に含まれる独立した6つの有名な村名AOCは、AOCサン・テステーフ、AOCポイヤック、AOCサン・ジュリアン、AOCマルゴー、AOCムーリス、AOCリストラック・メドックである。なお実際にはこの6つの村名AOCは18つの村で構成されており、必ずしもAOCがそのまま村名にあたるとは限らない。

ch?teau la tour carnet 2001

AOCの認定を受けたのは1936年である。1855年のメドックの格付けにおいてはこのAOCから、第3級の格付けにシャトー・ラ・ラギューヌ、第4級の格付けにシャトー・ラトゥール・カルネ、第5級の格付けにシャトー・ベルグラーヴ、シャトー・カマンサック、シャトー・カントメルルが選定されている。また、クリュ・ブルジョワに選定されたシャトーが19シャトーと多く、全生産量の6割を占める。1級の格付けをされたシャトーは独立した村名AOCに属している。

Haut-M?doc

ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンを主体とし、一般的に輝く活き活きとした色合いで、味わいはコクがある。小規模シャトーが多いため、品質やスタイルには幅があるが、基本的にはカベルネ・ソーヴィニヨンを主体としたタンニンを多く含む長期熟成型のワインで、飲み頃は5-10年である。北部の村のものは風味豊かで逞しく、南部の村は柔らかく軽いワインとなる傾向がある。ブドウ栽培地の52%にあたる土地でカベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されている他に、メルロープチ・ヴェルドマルベックが栽培されており、マルベックは地元ではコットと呼ばれている。また、他にもカベルネ・フランカルメネールの栽培が認められている。

Ch?teau Charmail - Haut M?doc

歴史的にこの土地はもともと塩分を含んだ湿地帯で、農耕ではなく家畜の放牧に使われていた。17世紀に入ってからオランダ商人が当時の最新の技術を駆使して大規模な排水工事を行い、ジロンド沿岸の広大な土地を湿地帯からブドウ栽培に適した農耕用の土地に開拓した。19世紀になるとフランスでも有数のワイン産地となり、20世紀には世界で名高い産地となった。

Wijnproeven 20:07 20-07 2007

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