プイィ・ロシェ

プイィ・ロシェワインの特徴とは

   

フランス東部ブルゴーニュ地方、マコネ地区南部にあるワイン産地。プイィ・フュィッセプイィ・ヴァンセルとともにマコネ地区で最も評価の高い白の村名AOCである。1940年にAOC認定された。

Paysage du Haut-M?connais (Lugny)

このAOCは名前のとおりロシェ村のブドウを使って造られたワインに使われるAOCである。ロシェ村はマコンの町の5キロ南東にあり、ローマ時代からブドウ栽培が行われていた。その後はクリュニー修道院のもとで畑は発展した。貯蔵庫や醸造所は17世紀から存在し、現代まで受け継がれており、絶え間ない発展を物語っている。AOCプイィ・ロシェはブドウ耕作面積が約32ヘクタールと、ブルゴーニュでも最も小さなAOCのひとつで、ソーヌ河流域を見渡す東向の斜面の一部に位置する。

Taille ? queue du M?connais

シャルドネ100%で造られるこのAOCのワインは、シャルドネの真髄を発揮しているともいえる、エレガンスさと果実味が特徴である。生き生きとして率直なワインは、若いうちはシャルドネの特徴である緑を帯びた黄金色で、アカシアやサンザシの香りや、レモンやグレープフルーツ、白桃などを思わせるフレッシュな香りがある。3~5年寝かせることで色調は琥珀色に近くなり、香りは洋ナシやアンズ、カリン、ドライフルーツ、アーモンドやヘーゼルナッツなどの香ばしい香りなど、より複雑な香りが現れる。クリマ(区画)によっても個性は変わるが、豊満さやシルキーさ、生き生きとしたミネラル感などがある。バランスが良く、余韻は長く、食事と合わせなくても楽しむことができるワインである。

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Chardonnay” by Jenavive at English Wikipedia – Transferred from en.wikipedia to Commons by Leoboudv using CommonsHelper.. Licensed under Public Domain via Commons.

このAOCのあるマコネ地区南部はボージョレー地区と接しており、奇岩で有名なソリュトレの岩山周辺に独立した4つの村名AOCがあり、プイィ・ロシェはそのひとつである。ソリュトレの岩山は切り立った断崖からなり、約25,000年前の人類が食べたと思われる動物の骨や、後期旧石器時代の住居跡の遺跡などが発見されている。このAOCの畑は標高200~250メートルにあるが、北部の土壌は古い砂岩と片岩の土壌で、南部は粘土混じりの石灰質土壌である。こうした多様な土壌がクリマごとの個性を出す一助となっている。

Vignobles bourguignons

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