コニャック・アルマニャックその他

バ・アルマニャックワインの特徴とは

   

バ・アルマニャックの気候・風土

バ・アルマニャック(Bas-Armagnac)は、フランスの有名なブランデー生産地、アルマニャックのAOC区分のうちの1つだ。フランス南部のジェール県とランド県にまたがる地域をアルマニャックといい、その中でも特にオーシュの町を中心とした西部地域がバ・アルマニャックの範囲となる。

AOCによる地域区分は、その土壌の性質ごとに3つに分けられている。その中でもバ・アルマニャックは性粘土質の土壌を有する。土中の豊富なミネラル量から、最も上質なブランデーがつくられる生産地となっている。

栽培されるぶどうはユニ・ブランがその大半を占めるほか、フォル・ブランシュやコロンバールも少数用いられる。

バ・アルマニャックのワインの特徴

ブランデー製造においては、まずユニ・ブランなどの白ぶどうを用いて9%前後のアルコール度数をもつ白ワインがつくられる。このワインを、アルマニャック型連続式蒸留器を用いて蒸留する。

こうしてつくられたアルコール度数の高いブランデーをオー・ド・ヴィ(生命の水)といい、樽熟成の後にさまざまな年度のオー・ド・ヴィをブレンドしてブランデーがつくられる。

こうしてつくられたバ・アルマニャックは、プラムのような、独特のフルーティな味わいを持つブランデーとなる。

一押しのワイナリー/当たり年

バ・アルマニャック(Bas-Armagnac)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、バロン・G・ルグラン(Baron G.Legrand)、カーヴ・デ・プロデュクトゥール・レユニ、ドメーヌ・ド・ラシス・バラド(Domaine de Lassis Balade)、シャトー・ド・ラキー(Chateau de Lacquy)、ドロー(Delord )、シングル・サマランス・ディスティラリー(Single Samalens Distillery)、ドメーヌ・ボワニエル(Domaine Boingneres)、カスタレード(Castarede)、グラッサ(Glassaugh)、ジェラス(Gelas)、ドメーヌ・ド・ベルビュー(Domaine de Bellevue)、ラベルドリーヴ(Laberdolive)、シャトー・ド・ローバード(Chateau de Laubade)、フランシス・ダローズ(Francis Darroze)などが挙げられる。

アルマニャックは当たり年という評され方はあまりせず、5000円台から数万円までの幅広い価格で販売され、作り手や古さなどによって値段が決まる。

エピソード

フランスでつくられるブランデーとしては、シャラント川の南岸でつくられるコニャックも有名だ。コニャックとアルマニャックの違いは、生産地以外にも蒸留方法、樽の材質などがある。

アルマニャックは連続式蒸留による1回の蒸留を行う。対して、フランス産ブランデーとして有名なコニャックはシャラント方式とよばれる単式蒸留機での2回蒸留を行う。

また、コニャックの熟成にはホワイトオークを用いるのに対し、アルマニャックではガスコーニュなどでつくられるブラックオークの樽が用いられるところが多い。

こうした違いはそのまま味わいにも現れる。一般的にアルマニャックのほうが野生味の強いものになる。

バ・アルマニャックの代表的なワイン

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