レトワール

レトワールワインの特徴とは

   

レトワールの気候・風土

シャトー・シャロンの南西に位置するレトワールでは、ワイン用のブドウが栽培されている土地は70ヘクタール程度と小規模だ。日本だけではなく、フランスでも希少なワインだが、愛好家も多く、「ジュラの秘宝」とも呼ばれている。

この地方独特の石灰泥灰岩質土壌ではサヴァニャンが、粘土石灰質土壌ではシャルドネが栽培されている。気候はジュラ地方の中では温暖。レトワールのほか、プレノワゾー、カンティニー、サン・ディディエの3つの村が含まれる地区だ。

レトワールのワインの特徴

レトワールでは、ヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)やヴァン・デュ・パイユ(藁ワイン)の醸造が中心だが、白ワインも作られている。

白ブドウ品種のシャルドネと赤ブドウ品種のプルサールが、白ワインやヴァン・ド・パイユ(藁ワイン)用に栽培されている。

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Vin jaune 13” by User:Arnaud 25Own work. Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons.

白ワインの醸造を進める上で、古くから続いているドメーヌはブレンドしない方針。一方、新進ドメーヌのジャン・リュック・ムイヤールではシャルドネ60%、サヴァニャン40%でブレンドされている。SO2をほとんど用いずに醸造。ミネラル豊かな風味が味わえ、他のジュラ地方のワインと比べて味が控えめなワインが多い。

収穫時期を遅らせて完熟になったサヴァニャンやシャルドネ、プルサールがブレンドされて作られたヴァン・ド・パイユ(藁ワイン)は、甘口でデザートとともに供される。

ヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)醸造の際はサヴァニャンのみが使われる。樹齢50年の木で栽培されたものもあり、この地のブドウ栽培の歴史を感じさせる。ナッツ類やバニラ、ハチミツなどの複雑な香りを備え、豊かな酸とミネラルを感じられる。

赤ワインの原産地としては認可されていない。

L'?toile bouteille 1986

エピソード

レトワールとはフランス語で「星」を意味している。由来はこの地方でよく見られるウミユリ科の植物の化石が星の形をしているからとも、この地方を5つの丘が囲っているからだとも言われている。

レトワールの代表的なワイン

シャルドネ トラディション ドメーヌ フィリップ・ヴァンデル
サヴァニャン ドメーヌ フィリップ・ヴァンデル
ヴァン・ジョーヌ レトワール ドメーヌ フィリップ・ヴァンデル
レトワール・セレクション ドメーヌ ジャン・リュック・ムイヤール
ドメーヌ モンブルゴー シャルドネ
ドメーヌ モンブルゴー ヴァン・ジョーヌ
ドメーヌ モンブルゴー レトワール サヴァニャン

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