クライヒガウ

クライヒガウワインの特徴とは

   

クライヒガウの気候・風土

クライヒガウは、ドイツ南部・バーデンのベライヒ(ワイン生産地区)の1つだ。ライン川とその支流ネッカー川によって区切られている。

ネッカー川以南のハイデルブルクから、カールスルーエを含むライン川東岸の南北に伸びた地域が該当する。かつてはネッカー川を挟んだ北にあるバーディッシェ・ベルクシュトラーセと同一のベライヒだったが、1996年に分割された。

土壌は黄土や貝殻石灰石、石灰質粘土が堆積しており、フランケン地方に類似している。

ドイツの中でも気温の高い地域で、EUの気候区分ではドイツの中で唯一温暖な地域(Bゾーン)に分類されている。

栽培されるぶどうはリースリングやルーレンダー、ヴァイスブルグンダー、レンベルガーなど。

クライヒガウのワインの特徴

ハイデルブルク近郊、ライメンにあるゼーガー醸造所のワインが有名だ。

赤白ともにトロッケン(辛口)のワインがつくられ、なかでもシュペートブルグンダー種による赤ワインがよく知られている。ハーブやココア、コーヒーといった濃厚なアロマに、バランスよく味と果実味が溶け合ったワインだ。評価が高い反面流、通量が少ないことも特徴の1つだ。

ラベルには、ぶどうのシノニム(別名)が表記されていることが多い。例えばシュペートブルグンダー種の場合、ブラウアー・シュペートブルグンダー、レンベルガー種によるものはブラウフレンキッシュ(オーストリアで主に用いられるシノニム)を用いている。

エピソード

13世紀半ばに作られた古城・ハイデルブルク城は、「グローセス・ファス」という大樽があることで有名だ。これは1751年につくられたもので、その直径はなんと7m、奥行きは8.5mもあり、22万リットルという膨大な量のワインを貯蔵できる。

城は現在も見学可能だ。城跡や門だけでなく、グローセス・ファスを作った際に用いられたカンナやコンパスなどもそのまま残っており、展示されている。テラスからはネッカー川と市街地を一望できる。

クライヒガウの代表的なワイン

ブラウアー・シュペートブルグンダー クー・ベー・アー トロッケン / ゼーガー醸造所
ブラウフレンキッシュ・クヴァリテーツヴァイン トロッケン / ゼーガー醸造所
ヴァイサーブルグンダー・ハイデルベルガー クー・ベー・アー トロッケン / ゼーガー醸造所

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