ヤムヒル・カールトン・ディストリクト

ヤムヒル・カールトン・ディストリクトワインの特徴とは

   

ヤムヒル・カールトン・ディストリクトの気候・風土

ヤムヒル・カールトン・ディストリクトは、ポートランドの南西約56km、太平洋の東約64km、ニューバーグの西に位置し、馬蹄状にヤムヒルとカールトンをまたぐワインの生産地だ。

西にあるオレゴン海岸山脈の雨陰になっており、北はチュヘイラム山脈、東はダンディヒルズに囲まれる。この特徴的な地形から、ぶどう栽培に適した冷涼な気候になった。

View from Anne Amie Vineyards

土壌は古代の海洋堆積土壌できめが粗く、排水性が高い砂岩やシルトで構成されている。そのため、玄武岩によって構成された土壌で栽培されたぶどうよりも低めのになり、まろやかな味わいになる。また、低地では霜が発生し高地では低温により熟成が遅くなるため、200~1000フィート(100~300m)区間でぶどうが栽培されている。

ヤムヒル・カールトン・ディストリクトのワインの特徴

ヤムヒル・カールトン・ディストリクトには5 km2を超える葡萄園があり、大部分がウィラーケンジ土壌。ウィラーケンジ土壌とはウィラメットとマッケンジー川から名付けられたものだ。

この土壌で栽培されたワインは、赤や青の果物の香りに加えてココアや革、アニスやシナモン、クローブや自然の土、他の地域よりも優しい酸味が特徴的だ。また、ブラックプラムやダークラズベリーのリッチな果実味、スイートなダークレーズンやチョコの風味、舌に広がるエレガントな高級感など、同じ土壌で醸造されたワインであってもワイナリーによって多種多様な個性を楽しむことができる。

主に醸造されているワインは、ピノ・ノワールピノ・グリシャルドネガメイ・ノワール、リースリングなど、冷涼地域で栽培されているぶどうがメインとなる。

エピソード

1974年にパットとジョー・キャンベルが商業ワインをエルク・コーブ・ヴィンヤーズで栽培したのが、ヤムヒル・カールトン・ディストリクトの走りだ。

後にオレゴンナンバー1の呼び声が高いケン・ライト・セラーズのケン・ライト氏は、ヤムヒル・カールトン・ディストリクトをAVAにするために提案書を起草。協会会長を務めるなど積極的に普及活動を続けた結果、2005年にヤムヒル・カールトン・ディストリクトAVAが誕生した。

Sineann White Table Wine

ヤムヒル・カールトン・ディストリクトの代表的なワイン

ピノ・ノワール・サヴォイア・ヴィンヤード/ケン・ライト・セラーズ
ソーター・ミネラル・スプリング・ランチ・ピノ・ノワール/ソーター・ヴィンヤーズ
ピノ・ノワール・ヤムヒル・キュヴェ/ドメーヌ・セリーヌ
ピノ・ノワール・デュッシン・ヴィンヤード/ペナー・アッシュ・ワイン・セラーズ
ピノ・ノワール・シェイ・ヴィンヤード/ペナー・アッシュ・ワイン・セラーズ
ピノ・ノワール ドメーヌ・ダニール・ローラン/ソレナ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で