アントル・ドゥー・メールその他

サント・フォア・ボルドーワインの特徴とは

   

ボルドー地方のワイン産地。アントル・ドゥー・メール地域の東部、ドルドーニュ川の上流左岸に位置する。赤白ともに1937年にAOCに指定された。

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ワイン産地としての歴史は古く、AOC名の由来となっているサント・フォア・ラ・グランド村は1255年に築かれた城塞都市で、村には15世紀の城壁が残っており、宗教戦争の時代のプロテスタント派の拠点のひとつであった。このAOCに指定された地区はドルドーニュ川左岸の19の村にまたがり、ブドウ畑は丘陵地や台地に広がっている。ブドウ耕作面積は赤白合わせて400ヘクタール弱で、その8割が赤ワイン用ブドウである。土壌は、深い渓谷と川の流れによる浸食から生まれた砂地と、二化ケイ素の入り混じった土壌である。

Chateau les Mangons Sainte-foy Bordeaux 09

赤ワイン用ブドウの栽培品種はメルローカベルネ・ソーヴィニヨンカベルネ・フランである。主にメルローを主体としたブレンドが多く、鮮やかなルビー色で骨格のしっかりとした力強いワインが造られている。タンニンが豊かで、下草やなめし皮を思わせる香りも特徴とされる。長期熟成にも向いているが、若いうちもフルーティな味わいを楽しむことができる。白ワイン用ブドウの栽培品種はセミヨンソーヴィニヨン・ブランミュスカデルである。新鮮な口当たりのセミスイートで、長期熟成には向かない若飲みで、気軽に楽しめるタイプである。

Chateau Haut Mayne Graves Superieures Moelleux, Famille Boyer

この地区は、花とスパイスの芳香が豊かなモワルー(moelleux)と呼ばれる甘口白ワインでも知られている。甘口白ワインの分類はその糖度によって定められており、収穫時のブドウの糖度が潜在アルコール度数で辛口白ワイン(セック)が10.5%であるのに対し、モワルーは13.5%以上、リコルーは15%以上となっている。リコルータイプに使われるブドウはよく熟し、干しブドウや貴腐ブドウとなって糖度が高められた状態での収穫が求められる。

この地区では近年、意欲的な生産者がグループを汲み、ボルドー地方の良質クリュに匹敵するような良質ワインを造るなど、品質向上に積極的に取り組んでいる。

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