花巻市

花巻市ワインの特徴とは

   

岩手県中部の花巻市には、岩手県内で最初のワイナリーのエーデルワインがある。北上川の東部に位置し、ミネラル感と切れのある味が特徴の個性豊かなワインが生み出されている。

岩手県の中央を流れる北上川の東部(北上山系)は、国内でも有数の古い地層であり、地中には古生代の堆積性の変成岩や、新生代の火成岩があり、土壌には石灰質が多く含まれている。ここの弱アルカリ性の土壌が、岩手県の冷涼な気候とあいまって、良質なブドウが栽培されている。

wine from Iwate-ken

エーデルワインの創業は1962年で県内初のワイナリーである。1947年と1948年に岩手を襲った台風を転機としてブドウ栽培が始まり、1962年に前身の岩手ぶどう酒醸造合資会社としてワインの醸造を開始。1974年にエーデルワインとなる。現在は年産450,000本。

Leontopodium hayachinense 3

エーデルワインという名前は、現在は花巻市の北東にそびえる霊峰早池峰山でのみ見ることができる高山植物ハヤチネウスユキソウにちなむ。この植物はアルプスを代表する高山植物エーデルワイスに近いとされ、これが縁でオーストリアのベルンドルフ市と姉妹提携を結びワイン名をエーデルワインとした。
その後もオーストリアとの交流は続き、赤の代表銘柄「ハヤチネゼーレ ツヴァイゲルトレーベ」はオーストリアの品種、ツヴァイゲルトを使用しており、2013年の国産ワインコンクールで銀賞を受賞した。

白の代表銘柄は「五月長根葡萄園」でリースリング甲州三尺の交配で生まれたリースリング・リオン100%である。このワインは「日本で飲もう最高のワイン2013」白・中辛口・専門家部門においてゴールドメダルを受賞した。
また、大迫町の畑から日本で初めて栽培されたオーストリア原産の品種ロースラーを100%使った赤ワインは、非常に濃い色合いとたっぷりとしたボディタンニンが特徴で、このワイナリーで限定醸造されている。

エーデルワインがある大迫町内のぶどう生産農家は全て、土づくりと化学肥料・農薬の低減を一体的に行う農業者の認定制度であるエコファーマーの認定を受け、ワイン専用種の栽培農家はエーデルワインの栽培担当者とブドウ栽培指導会を定期的に行い、技術向上に磨きをかけている。

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