エペルネにあるポル・ロジェの石造りの建物と門
ワイナリー

ポル・ロジェ

ポル・ロジェ(Champagne Pol Roger)は、フランス・シャンパーニュ地方エペルネを代表する造り手のひとつです。名前は聞いたことがあっても、どんな土地で、どのような考え方のもとにワインを造っているのかまでは意外と整理しにくいものです。

この記事では、ポル・ロジェの特徴、ワインづくり、代表的なワイン、歴史を分かりやすく紹介します。造り手の背景を知っておくと、ラベルだけでは見えにくい味わいの方向性や価格の理由も理解しやすくなります。

エペルネにあるポル・ロジェの石造りの建物と門
エペルネの街並みに立つシャンパーニュ・ポル・ロジェの建物(画像: Elgaard / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

ポル・ロジェとは

産地とスタイル

ポル・ロジェは、フランス・シャンパーニュ地方エペルネの風土と深く結びついたワイナリーです。産地の気候、土壌、品種の個性を生かしながら、その地域らしさが伝わるワインを生み出しています。

テーブルに置かれたポル・ロジェ ブリュット・レゼルヴのボトル
メゾンの端正なスタイルを伝えるポル・ロジェ ブリュット・レゼルヴ(画像: plindberg / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

評価される理由

1849年創業以来、創業家の6世代が受け継ぐエペルネのシャンパーニュ・メゾンです。自社で92ヘクタールの畑を所有しながら優良な栽培家のブドウも厳選し、力強さと繊細さ、熟成の厚みと清潔な果実感を均衡させます。主力のブリュット・レゼルヴはピノ・ノワール、ムニエ、シャルドネを等分に配し、約30のクリュと25%のリザーブワインを重ねることで、年ごとに一貫した端正なスタイルを表現します。

ワインづくりのこだわり

収穫したブドウを速やかに穏やかに圧搾し、圧搾所での澱引きに続いて、ワイナリーで6℃・24時間の低温澱引きを行います。果汁は品種と村を分けたまま、温度管理したステンレスタンクで18℃以下のゆっくりしたアルコール発酵とマロラクティック発酵へ。試飲を重ねてブレンドし、瓶内二次発酵後は道路面から33メートル下の冷涼なセラーで熟成させます。現在では珍しい手作業のルミュアージュを全ボトルに施し、デゴルジュマンとドザージュ後も最低3か月休ませます。ブリュット・レゼルヴはセラーで4年をかけ、きめ細かな泡と複雑さ、鮮度を整えます。

ポル・ロジェの醸造施設に並ぶ大きなステンレス発酵タンク
村と品種ごとの果汁を分けて醸す、ポル・ロジェのステンレスタンク(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

代表的なワイン

Pol Roger Brut Réserve

ピノ・ノワール、ムニエ、シャルドネを等分に、約30のクリュと25%のリザーブワインをブレンドするメゾンの中心的キュヴェ。4年のセラー熟成から、果実、白い花、ブリオッシュを思わせる香り、骨格と丸み、長い新鮮な余韻が生まれます。

Pol Roger Brut Vintage

優れた年に限り、伝統的にピノ・ノワール60%とシャルドネ40%を、モンターニュ・ド・ランスとコート・デ・ブランのグラン・クリュ、プルミエ・クリュから選ぶヴィンテージ・シャンパーニュ。豊かさを保ちながら、緻密な泡とまっすぐな鮮度を示します。

Cuvée Sir Winston Churchill

ウィンストン・チャーチルが好んだ力強い骨格、豊かなボディ、成熟感への敬意から生まれたプレステージ・キュヴェ。最良年のグラン・クリュのピノ・ノワールとシャルドネだけを使い、ピノ・ノワール主体で仕立て、他のヴィンテージ品より遅くリリースします。

Pol Roger Rosé Vintage

ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%のヴィンテージ・ブレンドを基礎に、瓶内二次発酵前にモンターニュ・ド・ランスの上質なピノ・ノワールから造る赤ワインを約15%加えるロゼ。赤い果実の表情と端正な骨格を両立します。

ポル・ロジェの3種類のボトルとシャンパーニュを注いだグラス
ブリュット、ヴィンテージ、サー・ウィンストン・チャーチルの個性を比べるテイスティング(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

ワイナリーの歴史

ポル・ロジェは1849年1月、故郷アイ村で最初のワインを販売し、1851年に事業の拠点をエペルネへ移しました。1855年には英国市場の好みを見通して辛口シャンパーニュを重視。1900年にはセラーと建物の一部が崩落し、500樽と150万本を失いましたが、息子モーリスとジョルジュが再建しました。1940年代にはオデット・ポル=ロジェとウィンストン・チャーチルの親交が始まり、その名を冠したプレステージ・キュヴェは1975年に誕生し、ブレナム宮殿で披露されました。現在も創業家が経営に携わり、6世代にわたる個性を守っています。

ポル・ロジェを写真で見る

石畳の中庭から見たポル・ロジェ本社の建物
エペルネにあるポル・ロジェ本社の落ち着いた中庭側外観(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
ポル・ロジェの1921年、1928年、1945年ヴィンテージの古いボトル
長い時間を伝える1921年、1928年、1945年のポル・ロジェ(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
ポル・ロジェの地下セラーで壁のように積み重ねられた熟成中のボトル
地下深くの冷涼な環境で瓶内熟成を続けるポル・ロジェのシャンパーニュ(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
ポル・ロジェの地下セラーに並ぶ瓶を差した木製の動瓶台
現在も全ボトルを手作業で動かすルミュアージュ用の木製ピュピトル(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
ポル・ロジェの製造ラインでシャンパーニュの瓶をデゴルジュマンする様子
瓶口に集めて凍らせた澱を取り除く、ポル・ロジェのデゴルジュマン工程(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
ポル・ロジェのセラーで棚に横たえて保存される古いシャンパーニュのボトル
メゾンの歩みと熟成の可能性を残す、地下セラーの古いボトル群(画像: Tomas er / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

ポル・ロジェのおすすめワイン

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ポル・ロジェの味わいを知るなら、まずは代表的な銘柄から選ぶのがおすすめです。

Pol Roger Brut Réserve NV Champagne 750ml

ポル・ロジェらしさを感じやすい1本として、ヴィンテージや販売者、配送条件を確認しながら選びたい候補です。

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まとめ

ポル・ロジェは、フランスのワインを知るうえで押さえておきたい造り手です。産地の個性、歴史、代表的なワインを知っておくと、ボトルを選ぶときの判断材料が増えます。まずは代表的なキュヴェのスタイルを確認し、料理や熟成感の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

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この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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